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2017年08月16日更新

女医 宋美玄「妊婦健診は必ず受けなきゃいけないの?お金がなくても大丈夫?」

セックス・妊娠・出産に関する医学的に正しい情報を学校や日常生活で学ぶ機会は意外と少ないです。性行為から妊娠、出産に至るまでの“知っているようで知らない”正しい知識を、悩める女性へ向けて産婦人科医であり性科学者である宋 美玄(そん みひょん)先生が優しく解説します。
宋-美玄先生の悩める女性の処方箋

セックス・妊娠・出産に関する医学的に正しい情報を学校や日常生活で学ぶ機会は意外と少ないです。性行為から妊娠、出産に至るまでの“知っているようで知らない”正しい知識を、悩める女性へ向けて産婦人科医であり性科学者である宋 美玄(そん みひょん)先生が優しく解説します。

妊婦健診は必ず受けなきゃいけないの?

妊婦健診では、さまざまな検査を行います。

妊娠初期にはB型肝炎、C型肝炎、梅毒、風疹、HIVなど赤ちゃんに感染もしくは影響するおそれのある病気や、血液型や血糖値の検査を行います。梅毒は胎盤を通って赤ちゃんに感染するので、胎盤が完成する妊娠五か月よりも前に治療を受ける必要があります。お母さんがB型肝炎にかかっているなら、赤ちゃんがB型肝炎に感染するのを予防するために、出生から三日以内に免疫グロブリンという注射を打ってあげなくてはいけません。また、お母さんがHIVに感染していれば、産道で感染するのを防ぐために日本では帝王切開がすすめられています。このように受ける医療に実際に影響しますので、妊娠初期の血液型検査は非常に重要です。

その他に妊婦健診では、お腹の大きさを測定しますし、時には超音波の検査をすることで、赤ちゃんの発育が順調かどうか、また羊水の量が正常かどうかをチェックします。血圧や尿検査で、妊娠高血圧症候群(血圧が高くなって、尿タンパクが出たり浮腫んだりする病気。昔は妊娠中毒症と呼んでいました)や、妊娠糖尿病(妊娠中は胎盤から糖の代謝が悪くなるホルモンが出るので、普段正常の人が妊娠中だけ糖尿病になることがあります)がないかどうかを毎回チェックします。

安心してマタニティーライフを送るために妊婦健診は大事な検診です。

お金がなくても大丈夫?

妊娠したものの、お金に余裕がなくて妊婦健診に通うのが難しいという人もいると思います。でも、安心してください。自治体ごとに発行される母子手帳には妊婦健診を無料で受けられるチケットがついています。その枚数は自治体ごとで異なりますが、最低限の妊婦健診は受けられるようになっています。出産費用が払えない人は、前もって申請すれば出産費用を肩代わりしてくれる「助産券」という制度もあります。自治体ごとに制度が異なるので、詳細はお住いの自治体に問い合わせてください。

今後も少子化対策のため、妊婦健診の補助については制度がどんどん変わる可能性があります。時代の流れから考えると、増えることはあっても減ることはないと思います。保健所などに問い合わせてみてください。

こういう制度があることを知らないまま、妊婦健診を受けないでいる妊婦さんを時々見かけますので、自治体も産科医院も、もっと広く宣伝する必用があるなあと感じています。

みなさんどうか、お金がなかったから妊婦健診を受けられなかった、ということにはならないでくださいね。

 

参考文献:宋 美玄「学校では教えてくれないセックス・妊娠・出産の話 女医が教える 後悔しないために知っておきたい11の事

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この記事を書いたライター
産婦人科女医・性科学者。 1976年、兵庫県神戸市生まれ。2007年、川崎医科大学産婦人科講師に就任。2010年、イギリス・ロンドン大学病院に留学し胎児超音波を学ぶ。2010年から国内の病院にて産婦人科医として従事。2012年1月に第1子を出産 主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)、「女医が教える これでいいのだ! 妊娠・出産」(ポプラ社)、「女のカラダ、悩みの9割は眉唾」(講談社プラスアルファ新書) など。 産婦人科はもちろんセックスに関する診療カウンセリングを行う。 セックスや女性の性、妊娠などについて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行なっている。■宋 美玄HP http://www.puerta-ds.com/son/
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