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2017年10月25日更新

女医宋美玄「どうやって産院を選んでいますか? 」

セックス・妊娠・出産に関する医学的に正しい情報を学校や日常生活で学ぶ機会は意外と少ないです。性行為から妊娠、出産に至るまでの“知っているようで知らない”正しい知識を、悩める女性へ向けて産婦人科医であり性科学者である宋 美玄(そん みひょん)先生が、優しく解説します。
宋-美玄先生の悩める女性の処方箋

セックス・妊娠・出産に関する医学的に正しい情報を学校や日常生活で学ぶ機会は意外と少ないです。性行為から妊娠、出産に至るまでの“知っているようで知らない”正しい知識を、悩める女性へ向けて産婦人科医であり性科学者である宋 美玄(そん みひょん)先生が優しく解説します。

どうやって産院を選んでいますか?

みなさんはお産をする場所を何を基準に選んでいるでしょうか?評判がいいから、家から近いから、旦那さんだけでなく上の子を立ち会わせることができるから、部屋がきれいだから、ご飯がおいしいから、ブランド物のアメニティがついてるから・・・。いろんな理由があると思います。その中で、安全に産める場所、という視点で選んでいる方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。

妊娠中の経過に全く異常がなくても、出産の際にお母さんや赤ちゃんの状態が急変することはいくらでもあります。出産する施設を選ぶ際は安全性もポイントにしてください。

「自然が一番」というけれど・・・

妊婦さんに「どんなお産がしたいですか?」と質問すると、「自然なお産がしたい」と答える方が非常に多くいらっしゃいます。日本では、お産はとにかく自然が一番と考えている人が本当に多いです。自然なお産がしたいなら、妊娠前からの健康管理と体作りが重要であることを認識してほしいのですが・・・。

「自然なお産」って何なのかというと、「不自然」である、医療の介入のないお産のことなのだと思います。そのためには医療側は何も手出しをせず、とにかく経過を見守るということになります。

医療らしい医療のなかった、明治初期の日本における母体死亡率は10万人あたり400〜450人でした。現在のアフリカにおける母体死亡率は10万人あたり400〜600人です。これが医療の介入が全くない「自然」なお産のリスクです。これらの数字ではピンとこないかもしれませんが、現在の日本の母体死亡率はおよそ10万人あたり5人ですから、医療の介入により全くの「自然」と比べて、お産が100倍安全になっているということがわかります。

では、命の安全のためには「自然なお産」をすることが許されないのか、と思われるかもしれません。でも、そうではありません。何も手出しをされることなく自然に産める人はそれが一番いい方法だと思います。ただ、自然に産めるかどうかは、お産が完全に終わるまでは誰にもわからないのが現実です。つまり、「あなたは自然に産めるから病院じゃなくて自宅で産んでも大丈夫ですよ」などということは誰に対してもいえないということです。

 

最も望ましいと思われるお産は、順調な状態でなくなった時には、いつでもすぐに医療が介入できる条件のもとでお産をし、もしも順調なまま進めば、最後まで何も手を加えずに自然なまま元気な赤ちゃんが生まれる、というものです。

 

参考文献:宋 美玄「学校では教えてくれないセックス・妊娠・出産の話 女医が教える 後悔しないために知っておきたい11の事

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この記事を書いたライター

産婦人科女医・性科学者。
1976年、兵庫県神戸市生まれ。2007年、川崎医科大学産婦人科講師に就任。2010年、イギリス・ロンドン大学病院に留学し胎児超音波を学ぶ。2010年から国内の病院にて産婦人科医として従事。2012年1月に第1子を出産
主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)、「女医が教える これでいいのだ! 妊娠・出産」(ポプラ社)、「女のカラダ、悩みの9割は眉唾」(講談社プラスアルファ新書) など。

産婦人科はもちろんセックスに関する診療カウンセリングを行う。
セックスや女性の性、妊娠などについて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行なっている。■宋 美玄HP http://www.puerta-ds.com/son/

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