心も体も不安定な妊娠中に、パートナーに対してそんな孤独や不満を感じる人は少なくないでしょう。
ちょっとした言葉や行動に深く傷つき、心細さを感じてしまうこともあるかもしれません。
今回は、そんな悩みを抱える一人の女性の実体験を通して、妊娠中の女性が感じる孤独と、その心を夫に理解してもらうにはどんな働きかけが有効かについて考えてみましょう。
無神経な夫に…
妊娠中、私は心も体も不安定で、ちょっとしたことにも敏感になっていました。
そんな時期に、夫の無神経な行動が、何度も私の心を傷つけたのです。
今でも忘れられないのは、電車での出来事でした。
お腹が重く、立っているのがつらい中、私は優先席の前に立っていました。
すると、私の隣にいた夫が、空いた席に先に座り、スマホをいじり始めたのです。
周囲の人が気を遣って私に席を譲ってくれる中、夫は「座りなよ」の一言もなく、まるで私がそこにいないかのようでした。
その情けなさと悔しさで、私は涙がこぼれそうになりました。
さらに妊娠後期、臨月が近づいた頃のことです。
私は重い体で寝返りをうつのも苦しい日々を過ごしていましたが、夫は「気分転換してくる」と言って一人で旅行へ行ってしまいました。
数日後、旅行から帰ってきた夫が「お土産だよ」と渡してきたのは、なんと刺身用の魚。
少し気を配って調べてくれてもいいのに、彼はそのことに全く気づいていないようでした。
「この人は、本当に私と赤ちゃんのことを考えているのだろうか…」
その瞬間、夫への気持ちが冷めていくのを感じました。
優しいと思っていた夫の本性は、こんなにも自己中で父親になる覚悟もない人だったのかと絶望してしまいました。
妊娠中は、ただでさえ孤独や不安を感じやすい時期。
だからこそ、パートナーの思いやりが何よりの支えになるはずなのに、あの頃の夫の無神経さは、今でも思い出すたびに胸が痛みます。
産後、少しずつ話し合いを重ねましたが、あの時の感情は完全には今も消えていません。
(37歳/女性)
最後に
妊娠中、ただでさえ不安や孤独を抱えやすい時期にパートナーからの無神経な行動が積み重なると、それは一生忘れられない傷になることがあります。
だからこそ大切なのは、我慢しすぎる前にきちんと自分の気持ちを言葉にして伝えることです。
たとえば、以下のような行動を意識することで、自分の心のダメージを少しでも和らげることができます。
- 具体的にサポートしてほしいことを伝え、カレンダーに書くなど可視化する
- 不安や不満を日記に書き留め、自分の気持ちを整理する
- 産院の両親学級やカウンセリングなど、両者にとっての第三者の視点を共有できる場を活用する
- 妊娠中の体調・心の変化について書かれた本や記事を、夫に読んで学んでもらうよう勧める
- 近くに頼れる人がいない場合は、自治体の妊婦支援サービスや相談窓口を活用する
妊娠中のあなたは、弱いのではなく、とても強くて大切な存在です。
その思いに、寄り添ってくれる人と歩める未来を、どうかあきらめないでください。
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています