毎日のお弁当作りは、愛情を込めた大切な日課でしょう。
相手の健康や好みを思い、献立を考え、早起きして準備をする。
そうした時間や心遣いがあるにもかかわらず、お弁当に対して心ない言葉を投げかけられたら、傷ついてしまうのは当然のことです。
今回は、お弁当に対する不満をきっかけに夫婦の関係を見直した女性の体験談を紹介します。
夫のためにお弁当作り

私は、結婚を機に田舎を出て、新しい生活を始めました。
初めて経験することがたくさんあって毎日が充実していました。
特に、夫に初めてお弁当を作ったときのことは、今でも鮮明に覚えています。
「夫はどんな味付けが好きかな」「私の実家の味付けが口に合うかな」と、たくさん悩みながらお弁当を詰めていました。
夫の好みを考え、栄養バランスや見た目にも気を配りながら、喜んでもらいたい一心でお弁当を作りました。
ところが、帰宅した夫から返ってきたのは予想外の反応だったのです。
夫は「ちょっと、卵焼き甘すぎ」「米もゆるすぎる」「レタスしなしなで気持ち悪かった」と、次々と文句を言ってきました。
せっかく心を込めて作ったのに「はぁ?作ってもらってるくせに何様のつもり!?」と、私は心の中で憤慨しました。
妻のカミナリ!
数日後、夫はお弁当箱を私に渡しながら「今度はご飯が硬い」「味が薄い」と、またしても不満を口にしました。
自分なりに工夫して作っているつもりなのに、感謝の言葉どころか否定的な言葉ばかりが返ってくることに、とうとう私は我慢ができなくなってしまいました。
「じゃあ、自分で作って持って行けば?」と、私は思わず突き放すような言葉を言ってしまったのです。
夫は「え…あっ…ごめん…」と反省した様子を見せました。
私の怒りや真剣な表情を見て、初めて自分の言い方が悪かったことに気づいたのかもしれません。
それ以降、夫は感謝の気持ちを示すようになり、少しずつ状況が変わっていきました。
今では、週末などに夫婦でお弁当作りを楽しむようになりました。
あのときの衝突があったからこそ、私たちは互いを理解し、協力し合える夫婦になれたのだと感じています。
最後に
一生懸命作ったお弁当への文句は、作る側の気持ちを深く傷つけます。
残念な言葉ばかりを向けられると、次第に作る意欲すら失ってしまうことでしょう。
我慢を重ねるのではなく、自分の真剣な思いを伝えることで、相手が初めて自身の言動を振り返るきっかけになることもあるのです。
もし今、お弁当への不満に悩んでいる方がいらっしゃったら、相手の言葉に傷つくばかりで終わらせず、ご自身の気持ちを伝えることから始めてみませんか。
単に料理の出来に対する不満ではなく、言葉の選び方や感謝の気持ちが欠けていることが問題だと伝えることが肝心です。
「一生懸命作っているから、そういう言い方をされると悲しい」と心境を伝え、さらに「作ってもらっていることへの感謝を伝えてほしい」とお願いしてみましょう。
真摯な思いを伝えることと同時に、お弁当作りを一時的に休止するという選択肢も提案するのも一つの方法です。
一度お弁当がない生活を経験することで、お弁当を作ってくれていたことへの感謝の気持ちや、その価値を再認識してもらうきっかけになるかもしれません。
不満の言葉をきっかけに、互いの気持ちを尊重し合える、新たなコミュニケーションの形を見つけてください。
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています
