家族が増える知らせは、多くの場合喜ばしい出来事として受け止められます。
ただ、その伝え方やタイミングによっては、戸惑いや不安につながることもあるでしょう。
とくにこれまで1人で愛情を受けてきた子どもにとっては、環境の変化は想像以上に大きなもの。
大人にとっては何気ない言葉でも、子どもの心には強く残る場合があります。
今回は、伝え方がきっかけで上の子を傷つけてしまったとき、どう関係を立て直していくかを考えます。
第2子妊娠を喜ぶ夫婦

私たちは、ずっと願っていた第2子を授かりました。
その事実に、夫と顔を見合わせて喜んだのを覚えています。
安定期に入るまでは誰にも言わず、その後ようやく親しい友人に報告しました。
ですが4歳の娘には、まだ伝えられずにいたのです。
きっと自分たちと同じように喜んでくれる。
そう信じて疑いませんでした。
だからこそ、このあと起きることなど想像もしていなかったのです。
娘へのサプライズ報告を計画

とはいえ、4歳の娘への伝え方には悩みました。
どうすれば喜んで受け入れてくれるのか、何度も考えたのです。
そして私が出した結論は、サプライズで伝えることでした。
きっと驚いて喜んでくれる、そう信じていました。
娘の誕生日に、もう1つのプレゼントとして伝えようと決めます。
弟ができることを、特別な形で届けたかったのです。
この選択が、娘を傷つけることになるとは思いもしませんでした。
しかし娘は…絶句

娘の誕生日当日。
私も夫も、ワクワクしながらその日を迎えました。
最初のプレゼントを渡すと、娘は目を輝かせて喜びます。
その姿に、私たちも嬉しくなりました。
そしてもう1つのプレゼントを差し出します。
中には、小さな青色の赤ちゃん服が入っていました。
それを見た瞬間、娘の表情が止まります。
「こんな小さい服、着れないよ。もう4歳だよ」と不安そうに見上げてきました。
私はそこで「お姉ちゃんになるんだよ」と伝えます。
きっと喜んでくれると、疑いもしませんでした。
「赤ちゃんがほしいなんて言ってない」

その言葉を聞いた瞬間、娘は突然部屋を飛び出しました。
そして別室で、膝を抱えたまま泣き始めてしまったのです。
「赤ちゃんがほしいなんて言ってない!産まないで!」
その言葉に、頭が真っ白になりました。
予想していた反応とは、あまりにもかけ離れていたのです。
どうしてこんな言葉が出てくるのか、すぐには理解できませんでした。
ただ、胸の奥が強く締めつけられる感覚だけが残ります。
娘への伝え方を反省

私は幼稚園教諭をしている友人に相談しました。
そこで「お姉ちゃんになるって言われると、ママを取られる気持ちになるんだよ」と教えられます。
その言葉に、ハッとしました。
私たちは自分たちだけ舞い上がって、娘の気持ちを置き去りにしていたと気づき…。
「あ…どうしよう…」と思わず凍りつきました。
まだ甘えたい年頃なのに、私たちだけが先に進もうとしていたのです。
そのことを夫にも伝えると、同じように反省してくれました。
その後、夫婦で娘としっかり向き合うことにしました。
その結果、娘は笑顔を取り戻し、家族仲よく暮らしています。
最後に
まず必要なのは、傷ついた気持ちをそのまま受け止める姿勢です。
どんな思いをしたのかを丁寧に聞き取ることが大切でしょう。
そのうえで、愛情が減るわけではないことを繰り返し示すことが有効です。
特別な時間を意識的に作る、役割を押しつけず選ばせるといった工夫も考えられます。
日々の関わり方を整えることで安心感は少しずつ戻っていくはずです。
作画:kiki***
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに、個人の特定を避け記事化しています
