子どもの持ち物に対する考え方は、家族の間でも大きく違うことがあります。
大人にとっては不要に見える物でも、子どもにとっては大切な存在かもしれません。
だからこそ、本人の気持ちを無視した扱いは、親として強いショックを受けるでしょう。
さらに、味方だと思った相手が別の立場を取ったとき、家庭内の信頼にも影響が出ます。
今回は、子どもの大切な物を巡る出来事をきっかけに、夫婦間の温度差や義母との距離感に悩むようになった体験談を紹介します。
息子のサッカーを否定する義母

「サッカーなんて地味じゃない!ヒロキが目立たないわよ!?」
義母の声が、リビングに響きました。
その日、義母が突然、家に押しかけてきたのは夕方のことです。
息子が習い事の話をしたのがきっかけで、口論へと発展しました。
「野球も団体戦ではあるけどボールを打てばヒーローになれるの!
なんならピッチャーだったら…」
息子が、静かに口を開きます。
「おばあちゃん、野球もかっこいいし楽しいとは思う
でも俺はサッカーがしたいんだ」
小学3年生なりに、精一杯義母と向き合おうとしたんだと思います。
でも義母は、その思いを受け取ろうとしませんでした。
無理やりボールを奪い…

義母の顔に、苛立ちがあらわになります。
「なによ!もう!!こんなもの!」
次の瞬間、義母は息子が持つサッカーボールを奪い、ゴミ箱に叩き入れました。
「え…」
息子の声が、小さく漏れます。
その光景を息子はただ呆然と見つめていました。
激怒する嫁

義母が息子にした暴挙を知った私は憤慨しました。
「なんてことを…!
お父さんが帰ってきたらおばあちゃんを怒ってもらおう!」
「うん…」
息子の目には涙が溜まり、力のない返事が胸に刺さります。
(こればかりは夫も義母に注意してくれるだろう)
普段から義母に甘すぎる夫も、今回ばかりはわかってくれるはず。
そのときは、そう信じていました。
夫に話すと…

夫が帰宅してから、私はすぐに話を切り出しました。
「サッカーボールを捨てるなんてやりすぎだよ
お義母さんにガツンと言ってほしいの」
夫は黙って聞いていましたが、やがてこう言いました。
「ヒロキも母さんにたてつかなきゃそこまでされなかっただろ…」
「は…?」
夫の発言に、私は耳を疑いました。
母さんに反論なんかするから…

「なに言ってんの…!?
買ったばかりの夢と希望が詰まったボールを捨てられたんだよ!?」
「だから…母さんに反論なんかするからじゃねーか…」
夫はあろうことか、義母に反論する息子が悪いと言うのです。
親がする反応とはとても思えず、私は怒りに歯を食いしばりました。
見ていた息子

「母さんの気持ちを踏みにじったヒロキが悪いわ」
(この人はどこまでマザコンなの!?)
夫の言葉に呆然としていると、廊下で物音がしました。
扉の隙間から息子が私たちの会話を聞いていたのです。
廊下を走り去る息子を、私は追いかけました。
お義母さんのほうが大事なの?

息子はそのまま部屋へ駆け込み、扉が閉まる音がしました。
(そりゃあ父親がこんなこと言ってたらショックを受けるよね…)
私は怒りをあらわに、夫に呼びかけました。
「この期に及んでまだお義母さんのほうが大事なの!?」
母さんがやりたいようにさせたい

夫は少し考えるそぶりを見せてから、静かに語りました。
「ヒロキは母さんのためにつくった孫だし
母さんがやりたいようにさせてあげたいって思ってるだけなんだけど」
「は…?」
(え…こいつ…なに言ってんの…?)
夫の言葉の意味を理解するまでに、時間がかかりました。
夫は義母以外に無関心だった

「てかもういい?風呂入ってくるわ」
そう言って、夫はこともなげに去って行きました。
取り残されたリビングで、私はじっと立ち尽くします。
夫は大事な息子が傷ついても平気なのです。
私は母親として、夫も義母も許せませんでした。
(2人とも絶対に許さない…当然の報いを受けてもらう…!)
後日、私は2人に「愛想が尽きました」と冷ややかに告げます。
すると、夫は「…は?」と絶句。
そして、私の復讐で2人は地獄に落ちることになりますが自業自得です。
息子の笑顔を守り抜くと誓った瞬間でした。
最後に
まず必要なのは、子どもの気持ちを家庭の中でどう守るかを整理することです。
勝手に処分しない、子どもの確認を取るなどのルールを作ることで再発防止につながります。
また、夫に伝える際は義母への不満だけに絞るのはやめてください。
子どもの気持ちを中心に話したほうが受け止められやすい場合があります。
家庭内で優先すべき基準を曖昧にしないことが大切でしょう。
作画:古賀映美
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに、個人の特定を避け記事化しています
