毎日、つらい便秘に悩まされていませんか。実は、いつもの生活習慣を少し見直すだけで、便秘を解消できることがあります。今回は、「朝」「日中」「夜」に分けて、おすすめの便秘解消法を紹介します。どれも気軽に試せるものばかりなので、ぜひお役立てください。
<目次>
便秘を解消するには腸の健康が大切
まずは、便秘について簡単に説明します。
口から入った食べものは、食道を通って胃から腸へと送られ、必要な栄養分が吸収されます。 そして、必要がなくなった残りカスは便となり、腸のぜん動運動(腸が伸縮を繰り返して、便を肛門へと運ぶ運動)によって、便は肛門から排出されます。
ところが、腸内環境が悪化していたり、腸の動きが鈍っていたりすると、便がうまく作られなかったり、 腸内をスムーズに通過できなかったりして、便秘になってしまうのです。
つまり、便秘と腸の状態には密接な関係があり、便秘を解消するには、腸を健康にすることが大切なのです。
それでは、腸を健康にして便秘を解消する方法を、朝、日中、夜に分けて紹介します。
朝できる便秘解消法
・ 起きたらコップ1杯の水を飲む
目覚めの1杯は、寝ている間に失った水分を補給するだけでなく、腸を刺激して腸のぜん動運動のスイッチを入れる効果もあります。
・ 朝食を食べる
朝食を食べることは、自律神経のバランスを整えるのはもちろん、腸のぜん動運動も活発にします。 「時間がない!」という人は、バナナ1本でもいいので試してみてください。
・ 30分早く起きる
上では、バナナ1本でも良いと書きましたが、朝は余裕を持って過ごす方が便秘解消にはおすすめです。 太陽の光を浴びたり、テレビや新聞を見ながらゆっくりコーヒーを飲んだりすることで、自律神経のバランスと腸内環境がさらに整います。
日中できる便秘解消法
・ ときどき体を動かす
仕事が忙しくてずっと椅子に座りっぱなしになるのは、便秘解消の面で良くありません。 ストレッチをしたり、屈伸をしたり、歩いたりと、適度に体を動かすことで、腸に刺激を与えたり血行を良くする効果が期待できます。
・ ランチに温かいものを食べる
ランチのとき、持参したお弁当を冷えたまま食べていませんか。 冷たいものは胃腸を冷やしてしまいます。温かいスープなどをプラスして、体を冷やさないようにしてください。
・ 早食いをしない
便秘解消に、早食いは厳禁です。 よく噛むことで唾液が増え、消化・吸収がスムーズになり胃腸の負担を減らすことができます。 仕事が忙しいからといって早食いをしては、便秘解消にはなりません。
・ 単品メニューを避ける
外食のときは、ラーメンや親子丼といった単品メニューではなく、おかずが数品ついた定食がおすすめです。 味噌汁や納豆などの発酵食品や、食物繊維が豊富な野菜や海藻類などがあれば、よりグッドです。
・ 便意を我慢しない
便意があるのに、排便を我慢していませんか。 それが習慣になると、肛門近くに便が来ても便意を感じなくなってしまいます。 会議中や来客中などトイレに行きにくい状況はあると思いますが、なるべく便意は我慢しないようにしてください。
・ 仕事を抱え込まない
便秘は、ストレスが原因となって引き起こされる場合があります。 特に、仕事とストレスは、密接な関係にあります。仕事が上手くいかなかったり、量が多すぎるときは、 上司や同僚に相談して、ひとりで抱え込まないようにしてください。
夜できる便秘解消法
・ 夕食後にヨーグルトを食べる
ヨーグルトは基本的にいつ食べても良いのですが、夜は副交感神経が優位な状態で腸の動きも活発になるため、夕食後に食べると乳酸菌が腸に定着しやすくなります。
・ シャワーではなく湯船につかる
全身を温めると血行が良くなり、新陳代謝も高まります。 便秘解消はもちろん、疲労や冷え、むくみなどの解消にもつながります。 38~40度ぐらいのぬるめのお湯に、ゆっくりつかるのがおすすめです。
・ 好きな香りに癒される
好きな香りに癒される時間は、副交感神経の働きを高めてくれます。 腸のぜん動運度は、副交感神経が優位のときに活発になるため、便秘解消のためにもぜひ取り入れてください。
・ 寝る前に水分を補給する
寝る前には、カフェインを含まないリラックス効果のあるハーブティなどがおすすめです。 副交感神経の働きが良くなり、腸のぜん動運動も活性化します。アルコール、コーヒー、緑茶、紅茶などは控えるようにしてください。
・ 夜更かししない
これまで紹介した便秘解消法を取り入れても、睡眠不足では自律神経のバランスは簡単に崩れてしまいます。 それでは、腸のぜん動運動が上手く行われず、便秘解消どころではありません。寝室にスマホを持ちむのも、夜更かしの原因になるため気をつけてください。
便秘の原因が病気の場合も…
上記で紹介した便秘解消法を試してみても、1週間以上便秘が続くようなら、病院を受診するようにしてください。 病気によって、便秘が引き起こされている可能性があります。
便秘を引き起こす病気
・ 腸の腫瘍
腸内に腫瘍ができることによって便の通りが悪くなる
・ 腸閉塞
腸が塞がることによって便が肛門に送られなくなる
・ 先天的大腸過長症
腸が通常よりも長いため、便が肛門まで運ばれにくくなり便秘になる
いつもの生活習慣を少し改善することで、便秘を解消できることがあります。 便秘で悩まされている方は、今回紹介した便秘解消法を、ぜひ試してみてください。
ただし、便秘は病気が原因となって引き起こされることもあります。 試しても効果があらわれない場合は、病気の可能性も疑って、病院を受診するようにしてください。


出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]