「虫歯になりにくい人は、歯周病になりやすい」
歯科医院で良く耳にする噂としてこんなことを聞くことはないでしょうか?
これが本当なのか??調べた文献が、実はあります!
文献:「歯周炎とう蝕との関連」日本歯周病学会会誌 50(suppl-spring): 132-132, 2008.
日本大学歯学部の研究論文です。
虫歯の原因菌と歯周病の原因菌は違うのですが、それぞれに罹っている方の唾液中の原因菌の割合を調べているようです。
その研究の結果として歯周病と齲蝕の相反性が示されたと書かれています。
つまり噂は本当だったようです。
ただ、「虫歯になりやすいから歯周病にはかからない!!」「歯周病だから虫歯にはならない!」というわけではありません。
実際に診療に当たっていると、「虫歯も歯周病もない方」「虫歯だけど歯周病もかかっているという方」も多く見受けられます。
実際の場合にはすべてが研究の結果に当てはまるというわけではありませんので、安易な考えはやめておいたたほうが良いでしょう。
おそらく虫歯の場合、見た目や痛みなどからご自身で治療が必要と感じ、歯科にかかる事が多くなります。
一般的に歯科医院では虫歯の治療だけでなく、歯肉の状態も見ながらトータルで治療していきますので、歯周病の管理も一緒にしてくれることになります。そのため虫歯になりやすい人は、ひどくなる前に歯周病の治療を受けることができるのです。
逆に歯周病の場合はどうでしょう?
歯周病は虫歯のような強い自覚症状がないのが特徴です。
いつの間にか歯周病になっていて、気がついたらかなり進行していてどの歯もぐらぐらということになりやすいです。
そのため、一気に歯周病になったと思ってしまうのではないでしょうか?
いずれにせよ、虫歯も歯周病も定期的に検査することで予防や早期発見できますので、痛くなくても歯科医院に行ったほうが良いでしょう。
おすすめは3ヶ月に一度は検診と歯石取り
しっかり管理することで一度にかかる時間も期間も短く済みますし、痛みもなく快適に過ごせます。
そして何より普段気がつきにくいですが、何も心配せずにおいしいものを食べられるというのはとても幸せなことなのではないでしょうか?