子どもができたら「ダメ」「早く」を言わないようにしよう、と思っていたのに、いざとなるとその言葉ばかりを言ってしまっている気がします。
最近では「叱らない育児」が注目されていますが、どんなところに気を付けたら良いのでしょうか。


言いたい、手を出したい、をぐっとこらえる
子どもが何かしようとしたとき、つい行動と共に「それに触っちゃダメ」などと口を出したりすることはありませんか。
常習になると、行動に移す前の段階で先読みをして口を出し、子どもがその行動をするつもりが実はなかったのに叱ってしまう・・ということにもなりかねません。
「見守る」というのが一番難しいことかもしれませんが、「何か言いたい」「手を出したい」と思った瞬間に深呼吸をしたり言葉を飲み込むようにすると、冷静に見ることができます。
よっぽど危険が及んだりすること以外は、見守るように心がけることで叱る頻度をぐっと減らすことができます。
口に出す前に深呼吸、を試してみてください。
冷静になれたら、口に出す言葉を少し工夫しましょう。「早く早く」と言うのではなく「待ってるから大丈夫」、「○○しなさい」ではなく「ママは○○するけど一緒にやる?」など、言い方を変えれば子どももママも変わることができます。
大人から見ると不可解な行動も、子どもにとっては意味があるということはたくさんあります。
全部を理解することは難しいですが、今どんな気持ちなのかな、と想像するだけでコミュニケーションがぐっと変わります。子どもをよく観察することが大切です。
以前外出しようとした際に、部屋を出ようとした息子が急に部屋に戻ってしまったことがありました。
急いでいたので「なにしてるの、早く!」と言いかけたのですが、様子を見ているとオモチャの電源を切りに走っていました。切っていないことを思い出し、切ってから出かけようとしていたのですね。
この時は理由が分かりやすかったのですが、普段から「なんで戻るのかな?」と考えたり観察することで気持ちを理解することができたり、かける言葉も変わってきます。
親子のコミュニケーションに限らず、共感はとても大切です。
「あなたの言いたい事はこういう事なんだね」という態度を示すことで、「この人(ママ)は自分を分かってくれている」という気持ちを持ってもらえます。
いたずらしようとしたなら、そこに理由があるはずです。
ダメなことはダメと伝えなくてはいけませんが、頭ごなしに言うだけでは受け入れてもらいづらいし、自分で考えない子になってしまいます。「これがやりたかったんだね、でもこういう理由でやってはいけないんだよ」という姿勢を示すことで、相手は素直に言うことを聞こうという気になりますよね。
叱られてばかりだと萎縮してしまったり顔色をうかがったりで、伸び伸びと成長できません。
叱ることを減らして気持ちを認めてもらえば、自分で考えやってみようという気持ちになるものです。
やんちゃな子ども時代には難しいことも多いですが、叱らない心がけをしていくことでママの気持ちにも余裕ができるはずです。子どもをよく観察し、楽しいコミュニケーションをはかっていきましょう。