昨今ヨガブームで、様々なタイプのヨガがありますよね。中でも大事な要素である“瞑想”はヨガには不可欠です。リラックス効果があり思考をリセットする効果は医学的・科学的にも研究されています。
そんな瞑想は大人だけのものと思われがちですが、実は小さい子どもにも有効なのです。どんな効果があり、子どもが行うにはどのようにしたらよいのでしょうか。
瞑想の効果
アメリカのある州の小学校では、問題行動を起こす生徒に対し悪いことをした時に行っていた「居残り指導」を「瞑想」に変えたところ、子ども達の行いが良くなり出席率があがったという事例があります。
停学処分になる生徒の数も激減したそうです。オランダやベルギーでも、授業に瞑想を取り入れる学校が増えています。
(1) 集中力がつく
瞑想の効果は、心拍数の低下・呼吸の安定・血圧の正常化などがあります。つまり心も体もリラックスし、ストレスを軽減することができるのです。
また、瞑想を行い呼吸に集中する意識をもつトレーニングを繰り返すことは、余計なことに意識を奪われず「いまやること」に集中できることにつながり日常生活でも役立つのです。
瞑想を続けることは、自分の感情に飲み込まれず冷静な判断や言動ができるようになり、平常心が身につくと言われています。
「集中力がつく」「記憶力が上がる」「免疫力が上がる」ということが期待できるのです。
(2) 情緒が安定する
瞑想を取り入れると、子どもの共感力が高まり親切心が養われます。
また情緒面が落ち着くのでキレたり興奮することが減ります。社会性の発達や人間関係の構築にも役立ちます。さらに、精神の健康状態が改善すると言われています。
放課後にヨガを行ったクラスと行わなかったクラスを比較し、行ったクラスでは行わないクラスに比べ、不安やうつの改善・疲労感の軽減がみられたという研究結果もあります。
まだまだ研究途中の分野ですが、世界を通じて注目を集めていることは間違いないのです。
親と子で行う瞑想
瞑想が子どもにもいいことは分かっても「子どもには難しそう」と思う方も多いと思います。
子どものための瞑想は、簡単にできることから始めるのがポイントです。
長時間集中するのは小さい子どもほど困難でしょう。行う時間は5分以内とし、始めは1分でも構いません。
まずは毎日瞑想の時間を作り習慣化するところから始めましょう。
(1) 瞑想のやり方
1. 5分以内の決めた時間でタイマーをセット
2. 好きな姿勢で肩や腕の力を抜いてリラックスする、背筋を伸ばす
3. 目を閉じる、呼吸は鼻から吐いて、鼻から吸う
4. 雑念がわいたら呼吸に意識を再度集中させるようにする
小さい子には雑念のことを言っても理解が難しいと思います。まずはリラックスした姿勢で時間内は目を閉じることを徹底しましょう。慣れたら呼吸もゆっくり行うことを意識させます。
毎日繰り返すことで少しずつコツをつかみ、集中力が続くようになります。
(2) 瞑想はいつやるのがいい?
行う時間は寝る前が一番心が落ち着きます。一緒に目を閉じて、呼吸に集中するように促します。そのまま寝落ちしても問題ありません。
寝る前でなくても構いません。朝行うと清々しい気持ちで1日過ごせます。
大事なのは同じ時間に行うことです。いつも同じ時間に行うようにしましょう。
瞑想で親子でリラックス
子どもを落ち着かせることができても、大人がイライラしていたら子どもにも伝染してしまいますよね。
瞑想の効果は当然大人にも同様です。是非一緒に瞑想の時間を取り、親子でリラックスしてみてください。
普段のイライラが解消され、優しい気持ちで子どもと接することができると、お互いの行動も変わってくるはずですよ。