“イクメン”とは子育てする男性(メンズ)の略称です。
イクメンという言葉自体は浸透してきていても、お子さんがいる女性で「うちの夫はイクメン!」と思っている方は、まだまだ少ないのが現状ではないでしょうか。
今回は、お子さんがいる女性にも、これから子どもを持ちたいと考えている女性にも分かりやすく、自称イクメンと真のイクメンの違いを解説します。
<目次>
妊娠中からも、すでに違いは現れる
妊娠中からも、すでに自称イクメンと真のイクメンの違いは現れます。
その違いを解説します。
自称イクメン「つらいのは分かるけれど、男の自分には何もしてあげられない」
自称イクメンは、妻のつわりがひどかったり、妊娠のストレスでイライラしていたりして、つらい思いをしている妻に、一見同情的で、理解してくれているように見えます。
しかし、あくまでも、理解しているように見えるだけで、実際にはそのつらさを理解してくれてはいません。
男性が妊娠中のつらさが分からないことは無理もないことなのですが、自称イクメンは、妻が妊娠中だから、積極的に家事を手伝う、という発想はありません。
つらいかもしれないが、家事は今までどおりにこなしてほしい。
そういった本音があるのでしょう。
「つらいのは分かるけれど、男の自分には何もしてあげられない」これが、自称イクメンに多い言い分です。
真のイクメン「自分にできることはする」
真のイクメンは、妻がつらいと言う前から、自分にできることは積極的にやってくれます。
仕事から疲れて帰ってきて、妻が料理を作っていなかったとしても、不機嫌になることもありません。
料理が作れるなら妻の好きな料理を作り、料理ができないなら、妻の分の食べ物を買ってきます。
妻の負担を少しだけでも減らし、妻が母子ともに無事に出産してくれればそれが一番いい。
それが、真のイクメンの考え方です。
真のイクメンは子どもが生まれてからも、家事までどうしても手の回らない妻をサポートしてくれます。
まだ子どもが幼い頃に、その違いは一番はっきりと現れる
まだ子どもが幼い頃、特に生まれたばかりのときに、自称イクメンと真のイクメンの違いは一番はっきりと現れます。
生まれたばかりの赤ちゃんは、それぞれの赤ちゃん毎に違いははあるものの、一日中寝ない、泣きっぱなし、なんていうことはザラです。
そんなときに、自称イクメンと真のイクメンはどのように違うのでしょうか。
自称イクメン「俺、明日仕事なんだけれど…」
子どもが夜に泣きやまないときに、自称イクメンは、あやしたり、抱っこしたりと、一応何かしようとはしてくれます。
しかし、それが上手くいかずに子どもが泣きやまない場合、すぐにイライラしてきます。
そして、最終的には「俺、明日仕事なんだけれど」など、妻が子どもを寝かしつけられないことを責めるかのような言い方をしてくる場合まであります。
子育てを手伝おうとはしても、最後は結局ママに押し付けて自分は知らんぷりというのが、自称イクメンの特徴です。
真のイクメン「泣き止むまでみるよ」
小さい子どもは、揺れや振動によって寝ることがあります。
そのために、子どもが夜に泣きやまないときに、ゆらゆらと揺らして抱っこをしたり、ドライブしたり、ベビーカーで散歩するのは寝かしつけにも効果があると言われています。
毎晩ではなくても積極的に子供を抱っこしてくれたり、散歩やドライブに連れ出して、子供が泣き止んで寝るまでつきあってくれるような夫は真のイクメンです。
基本的に、幼い子どもをメインで育児するのは母親になります。
一日中、子どもと二人っきり⋯子どもはずっと泣いている。
そんな状況は大変だと分かってくれているからこそ、真のイクメンは自分がいる時間ぐらいはと、育児をサポートする行動をとってくれるのでしょう。
最終的な違いは「当事者として育児をしているか」
結局のところ、男性が「父親なのだから育児をするべき当事者である」という意識をもっているかで、その違いが現れます。
育児において、子どもにどのような接し方をしているのか、自称イクメンと真のイクメンは、似ているようで全く違います。
自称イクメン「やっぱりママがやるのが一番だから」
自称イクメンは、子どもの機嫌がよかったり、親戚の前だったりと、都合のいいときは「俺は子どもが大好きだから!」と言わんばかりに、子どもの世話を焼きたがります。
悪意があるわけではないのでしょうが、あくまでも自分にとって負担があまりないことだけ、気がむいた時だけ手伝うというのが特徴です。
子どものオムツ、とくにウンチのときもオムツを替える、子どもにご飯を食べさせる、着替えさせる、寝かしつけ⋯そういった地味で、なおかつ大変なことは、なかなかやりたがりません。
そこで自称イクメンから出てくる言葉が「やっぱりお母さんがやるのが一番だから」という言い訳だったりするのですね。
真のイクメン「できる人間がやればいい」
真のイクメンは、できる人間がやればいいといった精神で、自分がやれることは率先してやってくれます。
子どもがウンチをしても「うわーウンチ!」などと騒ぎながらも、オムツを替えてくれるのです。
他にも、外でご飯を食べるときなどに、真のイクメンは当たり前のように子どもを自分の隣に座らせて、子どもにご飯を食べさせてくれます。
普段は、ご飯を食べさせるのはお母さんである場合が大半。
食事のときぐらいは妻にご飯をゆっくり食べてもらいたい、そんな優しさを随所に見せてくれるのが真のイクメンなのです。
おわりに
自称イクメンに対して、少々手厳しい内容になってしまいましたが、ほとんどの家庭では男性が家族を養うために仕事をしていて、なおかつ日本の企業では働く男性が育児には参加しにくいという背景があることも事実です。
とはいえ、子育てがあまりに大変な時には、なるべく育児をサポートしてもらえるよう、夫にもあらためて相談をしてみましょう。
また、もし夫が真のイクメンであっても、それに甘えすぎるのではなく、仕事もして子育てもサポートしてくれている夫に感謝し、夫を思いやることを忘れずにいたいですね。
いつかは、イクメンという言葉自体がなくなって、夫と妻がお互いに支えあって育児することが当たり前という社会になるといいですよね。