「良き嫁でありたい」そう願いながらも、ふとした瞬間に感じる“見えない壁”。
悪気のない言葉に装われた一言が、心を鋭く突き刺すことはありませんか。
誠実に向き合おうとしても、その思いは一方通行。
今回は、大切にしている関係なはずなのに、理不尽さに傷ついてしまった女性の体験談を紹介します。
初めての義実家帰省
結婚して初めてのお盆に、夫の実家へ帰省したときのことです。
「どうぞ上がってください」という言葉に、私は少しだけ緊張をほぐしながら「お邪魔します」と挨拶をしました。
これから始まる新しい家族との関係に、ほんの少しの不安と、それ以上の期待を抱いていたのです。
和やかな雰囲気のまま、やがて夕食の時間になりました。
食卓には、義父や義母の席が用意され、温かい料理が並んでいます。
しかし、そこに私のお皿と箸だけが見当たりませんでした。
「…あれ?」一瞬、何が起きているのかわかりませんでした。
何か手違いがあったのかもしれない。
もしかしたら、自分のお皿は自分で持ってくるのが、この家のルールなのだろうか。
そう頭の中で必死に理由を探し、私が席を立とうとしたそのときでした。
義母の言葉に絶句
「私たちは今から食事だから」「あなたは外で好きなものでも食べておいで」
その言葉の意味を、すぐには理解できませんでした。
「え?」と聞き返す私に、義母は心底うんざりしたような表情で、決定的な一言を放ったのです。
「息子の嫁なんて所詮は他人。うちで食べさせる義務はないわ」
血の気が引いていくのがわかりました。
すぐ隣には夫も座っていましたが、彼は何も言わず、ただ黙ってテーブルの上を見つめているだけ。
ああ、この家では、私は「家族」として認められていないのだ。
この人は、私を迎え入れるつもりなんて、最初からなかったんだ。
あまりにも直接的で、あまりにも冷たいその言葉に、腹が立つという感情さえ通り越して、ただただ深く傷つきました。
あの日の出来事は今も心の棘として残っていますが、同時に私に大切なことを教えてくれたと思っています。
最後に…
信じていた人に裏切られたような、冷たい言葉。
味方だと思っていた人さえ助けてくれない、あの息が詰まるような孤独感。
家族という温かいはずの場所で経験する理不尽は、私たちの心を深く静かに蝕んでいきます。
もし今、あなたが同じような苦しみを抱えているのなら…
- 夫と向き合う時間を持つ。感情を共有し、そこで向き合ってくれないのなら、夫婦の関係性から見つめ直す必要があります。
- 心地よい「距離感」を見つける。無理に関係を続けようとせず距離を置くことも、立派な自己防衛です。
- 信頼できる第三者に相談。客観的な視点を持つ人に話を聞いてもらうことで、気持ちが整理され、心が軽くなることがあります。
人生の主役は、他の誰でもなくあなた自身です。
誠意が通じない相手に対して、ただ我慢し続ける必要はないのです。
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています