結婚生活を続けていると、ふとした瞬間に相手との間に違和感を覚えたり、将来への漠然とした不安を感じたりすることはありませんか?
「このままでいいのかな」「もしかして、私だけが孤独なのかな」と、心の中でひっそりと悩みを抱えている方もいるかもしれません。
実は夫婦の問題は、二人だけのものではありません。
気づかないうちに、その心のざわめきや溝が、大切な子どもたちの日常に影を落とし心を揺さぶってしまうこともあります。
今回の記事では、そんな夫婦関係のひずみに子どもを巻き込まない方法をお伝えします。
学校から帰宅すると…
それは、小学5年生のときのことでした。
たまたま午前中で授業が終わり、友人と「また明日ね」と挨拶を交わし、私は一人で帰路につきました。
普段であれば、この時間帯に家に誰もいるはずはありません。
しかし、玄関には母の赤いパンプスが置かれていました。
母は仕事に出ているはずなのに、どうしたのだろうかと不思議に思いました。
不審に思いながらリビングに向かうと、中から話し声が聞こえてきました。
母と見知らぬ男性が…
母の声と、聞き慣れない男性の声です。
もしかして、と思い恐る恐るドアの隙間から中を覗き込むと、信じられない光景が目に飛び込んできました。
母が見知らぬ男性に抱きしめられ、楽しそうに微笑んでいたのです。
「お母さん…?」と小さな声を出すのが精一杯で、頭の中は真っ白になり、私はその場に立ち尽くすことしかできませんでした。
あの男性は誰なのか、母は一体何をしているのか。
あまりの衝撃に、私は静かに家を出て、その場から逃げ出してしまいました。
その日の夜、私は震える声で父に、昼間に見た光景をすべて話してしまったんです。
父は何も言わず、ただ黙って私の話に耳を傾けてくれましたが、その顔はこれまで見たこともないほど辛そうで、今でも鮮明に覚えています。
その後、両親は離婚してしまいました。
あのときの私の行動が自分の人生の命運を分けたかと思うと、今でも少し恐ろしくなります。
最後に
子どもの頃に経験した出来事は、たとえ時間が経っても鮮明に記憶に残るものです。
もし、今あなたが夫婦関係に悩みを抱えているなら、まずは自身の気持ちを大切にしてください。
無理に答えを出そうとする必要はありません。
ただ、夫婦間の意見の相違やケンカが避けられないときでも、子どもに見せない場所で話し合うことが重要になります。
また、口調を荒げず、冷静に相手と対話をすることを心がけましょう。
そして、子どもが不安を感じたときには「ママとパパはちゃんと仲直りするからね」と安心させてあげることなど、できることはたくさんあります。
どんな結果になろうとも、あなた自身の心が軽くなることが、きっとお子さんにとっても一番の安心につながるはずです。
夫婦としてではなく、一人の人間として、そして親として、子どもとどう向き合いたいか、ゆっくりと考えてみませんか。
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています