子育てにおいて、親の行動は子どもにとって大きな影響を与えます。
親は良かれと思っていても、無意識のうちに子どもに悪影響を与えてしまう行動をとっているかもしれません。
特に、日常の何気ない習慣や癖は、子どもがそのまま真似してしまうことがあります。
親を真似た子どもの言動にハッとさせられたとき、私たちはどうすればよいのでしょうか。
今回は、そんな経験をされた方の体験談をもとに、子どもに悪影響を与える行動について考えていきましょう。
食事のマナー
夕食中のことです。夫は昔から食事のマナーに少し無頓着で、特に気になるのがゲップを平気でしてしまうことでした。
私は「子どもの前ではやめて」と何度も伝えていましたが、本人は「自然なことだから仕方ない」と笑って済ませていました。
ある日、息子がスープを飲んだ後に大きなゲップをして、私が「食事中はやめなさい」と注意すると、息子がすかさず「だってパパもやってるじゃん」と反論。
私は一瞬言葉を失いました。
夫も苦笑いしながら「まあ、そういうことだな」と軽く流そうとしましたが、私の中では笑い事ではありませんでした。
「子どもに恥をかかせることになるんだよ。学校や友達の前でやったらどうするの?」ときつく言うと、息子が神妙な顔をして黙りました。
その横で夫は気まずそうに下を向き「ごめん、確かに俺も気をつけないと」と小さな声でつぶやきました。
私はその言葉を聞いて少し安心しましたが、子どもが「じゃあパパも一緒にやめようね」と真っ直ぐに言ったとき、夫が一番ハッとしたようでした。
その日から、夫は食事中にゲップをしそうになると我慢してお茶を飲んだり、席を立ってからこっそりするようになりました。
息子もそれを見て「パパ頑張ってるね」と素直に褒めるようになり、少しずつ我が家の食事の雰囲気も穏やかになってきました。
今では「真似されたら困ることはしない」が我が家のルールになり、夫自身も子どもの手本になることを意識するようになっています。
(36歳/女性)
最後に
子どもが親の真似をするのは、成長過程における自然なことです。
子どもに「こうなってほしい」と願う姿があるなら、まず親自身がその手本となることが大切です。
言葉で教えるだけでなく、行動で示すことの重要性を、この体験談は教えてくれます。
子どもに悪影響を与えているかもしれないと気づいたときは、頭ごなしに叱るのではなく、まずは冷静に状況を振り返ってみましょう。
そして、子どもと一緒に改善策を考えるというのも1つの方法です。
今回の体験談のように「パパも一緒にやめようね」という子どもの純粋な言葉が、親の行動変容を促す大きなきっかけとなることもあります。
日常のささいなことでも、子どもにとって手本となるような行動を意識して過ごしてみましょう。
それが、家族の幸せな未来につながっていくはずです。
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています
