結婚生活におけるケンカの火種は、日常に転がる些細な出来事であることが多いものです。
「どうしてわかってくれないの?」という小さなすれ違いが積み重なり、やがて大きな不満へと発展してしまうことも。
しかし、そんな日常のトラブルこそ、お互いの気持ちを深く理解し合うための大切なきっかけになり得ます。
今回は、多くの人が経験するであろう、ささいな食の恨みから、夫婦円満のためのヒントを探ります。
アイスが大好きな夫婦
我が家はアイスが大好きな夫婦ですが、好みはバラバラです。
私はチョコアイス、夫はバニラアイスが好みなので、基本的に買うものも被らず、それぞれ自分のアイスを食べるルールになっています。
ある日、私が実家に帰省する前にお気に入りのチョコアイスが残っていました。
食べて行くか、帰ってから食べるか悩み、夫にも相談した結果「帰ってから食べたら?」と言われたのでその通りにすることにしました。
その日は夏の暑い日で、帰省から戻ると汗だくでヘトヘト。
それでもアイスが1本残っていると思うと、頑張って帰ってきました。
荷解きもせず、クーラーが効くのを待ちながらアイスを食べようと思ったところ…
「え?なんで…?」なんと冷凍庫にはアイスがありません。
驚いて夫にLINEをすると、返事は「あ、食べたよ。チョコ意外と美味しいんだね!」
夫は覚えていないようですが、興味本位で食べてしまったとのこと。
私は、帰って食べることに決めたのも夫の提案だったのに!と、暑さと疲れも重なり、怒りが爆発しました。
夫は「そんなに怒る?」と、とぼけていましたが、怒るに決まってます!
あると思って帰ってきて食べられなかったら、誰だって腹が立ちます。
結局、夫は仕事帰りにお詫びとして、大量のチョコアイスを買って帰ってきましたが、この事件はいまだに根に持っています。
(43歳/女性)
最後に
「たかがアイス」と笑われるかもしれませんが、その背景には「楽しみにしていた気持ち」や「交わしたはずの約束」があります。
それを軽んじられたと感じたとき、誰しも深く傷つきます。
この事件の本質は、アイスそのものではなく、期待を裏切られた悲しさと、その温度差にあるのです。
大切なのは、感情的に怒りをぶつけるだけでなく「なぜ自分がそれほど悲しかったり怒ったりしているのか」という背景を冷静に伝えることです。
また「大事な約束はメモに残す」など、忘れてしまいがちなことをカバーする小さなルール作りも有効です。
ささいなすれ違いを笑い話で終わらせるか、根深い遺恨にするかは、その後の少しの工夫で決まるのです。
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています