夫婦の生活において、食の好みが合わないことや、食習慣の違いから生じる摩擦は少なくありません。
特に、家族みんなの食べ物を、確認もせずに勝手に食べられてしまうという経験は、多くの人が直面する問題の一つです。
そのたびに感じる「どうしてわかってくれないのだろう」という怒りや、悲しい気持ちは、日々の暮らしに小さな影を落とします。
今回は、そんな「食い尽くし夫」との向き合い方について、一つの体験談を紹介します。
食い尽くし夫
うちの夫は、食べ物に関しては「見つけたら食べる」が基本姿勢でした。
冷蔵庫でも冷凍庫でも、誰のものかなんて気にせず、気になったらすぐに口に入れてしまうのです。
あるとき、実家の母が孫たちのためにと、わざわざ作って送ってくれた冷凍の手作りコロッケが冷凍庫にありました。
私は週末に子どもたちと一緒に食べようと楽しみにしていたのです。
ところが、夫は何も確認せず、そのコロッケを揚げて食べてしまいました。
しかも「美味しかったよ」と満足げに言われたときは、怒りを通り越して呆れてしまいました。
夫に事情を説明すると「知らなかった」「冷凍庫に入ってたから」と言い訳します。
私は「冷凍庫のものは全部あなたのじゃないんだからね」と伝え、次の日から冷凍庫の引き出しに大きく「触るな」「要確認」と書いた紙を貼るようにしました。
さらに、冷凍食品の袋に、マスキングテープで「週末使用」「食べたら罰金」とメモを貼りました。
夫は「そんな大げさな…」と笑っていましたが、子どもたちが「パパ、また勝手に食べたらママに怒られるよ」と言うようになって、次第に冷凍庫を開ける前に私に確認するようになったのです。
今では、夫専用の冷凍スペースを作り、そこにだけ自由に食べていいものを入れています。
ちょっとした工夫ですが、家庭内の食べ物トラブルが減り、私のストレスも軽くなりました。
食べ物の管理は、家族の信頼関係にも関わるんだなと実感しています。
(49歳/女性)
最後に
家庭内の「食」にまつわる問題は、単なる食べ物の取り合いではなく、互いを思いやる気持ちや尊重の不足から起こることが多いものです。
トラブルを防ぐためには、まず相手とよく話し合い、それぞれの食習慣や大切にしている食べ物について共有することが大切です。
その上で、冷蔵庫に「共有」「個人用」といったラベルを貼ったり、専用スペースを設けるなど、具体的なルールを可視化するのも効果的かもしれません。
また、話し合いの際には感情的にならず、相手の立場や状況に配慮した言葉を選びましょう。
このような小さな工夫の積み重ねが、互いへの敬意や信頼を育み、より良い家族関係を築いていきます。
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに記事化しています