子どもへの接し方は、家庭の安心感を左右する大切な要素です。
本来は公平であるはずの愛情に差が生じると、見ている側の心にも強い負担がかかります。
とくに身近な大人の態度が偏っている場合、日常の何気ない場面でも違和感が積み重なり、言葉にしづらい不安へと変わっていくことがあります。
子ども同士の関係にも影響が及ぶおそれがあり、早い段階で向き合い方を見直す必要があるでしょう。
今回は、家庭内での愛情の偏りに苦しんだ女性の体験談を紹介します。
出生届を出す直前に「名前変えよう」

子どもを産んだばかりで育休中だったときのこと。
明日はいよいよ出生届を出すという日。
幸せの絶頂にいた私に、夫が信じられない言葉を放ちました。
「やっぱり名前を変えよう。実は、元カノと同じ名前なんだ」
私は「え?」と耳を疑いました。
夫婦で何度も話し合い、悩み抜いて決めた大切な名前です。
なぜ今さら?
衝撃の事実を隠していたことに加え、夫は反省するどころか「俺の意見が聞けないなら、勝手に出生届を出してこい!」と逆ギレ。
自分の身勝手な行いを棚に上げ、育休中で心身ともに余裕のない私を突き放す夫の態度に、恐怖すら覚えて凍りつきました。
育児放棄し、暴言を吐くように

結局、私は当初の予定通りの名前で出生届を提出しました。
すると夫は、自分の意見が通らなかったことに腹を立てたのか、一切の家事や育児を放棄するようになりました。
1歳半になりイヤイヤ期を迎えて泣き叫ぶ娘を前に、夫が吐き捨てたのは「泣く子どもマジ無理だわ」という暴言でした。
おむつ替えを頼んでも「男の仕事じゃない」とゲームに没頭。
父親としての自覚が皆無なうえに、娘のことを邪険に扱う夫を見て、この人を夫に選んだことを激しく後悔しました。
第2子だけを異常に溺愛

私は夫の暴言と無責任さに耐えかね、実家へ逃げ帰りました。
すると夫は泣きながら土下座で謝罪。
「次はない」と約束し、夫とやり直すことにしました。
その2年後、私は第2子を授かりました。
すると夫の態度がまたもや急変。
私が「お姉ちゃんに似てるね」と次女をあやすと、夫は「そんなことない。次女の方が何倍も可愛い」と吐き捨てたのです。
かつて長女の名前を拒絶した執念深さなのか、夫は次女だけを異常に溺愛し、反比例するように長女への態度は冷酷になりました。
同じ我が子なのに、露骨に差別する夫。
長女の悲しそうな顔を見るたび、あのとき土下座を信じた自分を後悔するようになりました。
ついに…妻が反撃に!?

ある夜、長女が「なんでパパは私のこと嫌いなの?」と声を殺して泣き出しました。
その小さな背中を見た瞬間、私は「この子の居場所は、私が命懸けで守る」と決意。
実は、次女の妊娠前から夫の暴言はすべて録音していました。
しばらく止めていた録音を再開し、長女を否定し次女だけを甘やかす夫の発言を記録して、それを複数の関係者に共有しました。
逃げ場をなくし、外聞を気にする夫の化けの皮を剥ぐために。
もう二度と、土下座ごときで許すつもりはありませんでした。
ママ友や両親からは、夫の行動に対する厳しい意見が寄せられました。
震える声で「これからは娘とちゃんと向き合う、チャンスをくれ」と縋り付いてきましたが、私の心はもう一ミリも動きません。
その後、しかるべき対応をして淡々と離婚。
夫は自業自得の結末を迎えました。
今は2人の娘たちと穏やかな毎日を送っています。
夫の顔色を伺って泣いていた長女の笑顔を取り戻せたことが、何よりの幸せです。
最後に
まず大切なのは、どの場面で差を感じるのかを具体的に把握することです。
そのうえで感情的に責めるのではなく、子どもへの影響という視点から事実を伝える形が有効と考えられます。
また、子どもが安心して過ごせる時間や関わりを意識的に確保することも欠かせません。
すぐに変化が見えない場合でも、家庭内での基準を明確にしましょう。
そして偏りを見過ごさない姿勢を保つことが、子どもの心を守る一歩になるはずです。
作画:ほりほりほ
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに、個人の特定を避け記事化しています
