今、世界のファッション界を席巻しているファストファッション。素早く最新流行を取り入れ、流行が陳腐化しないうちに全世界に大量に供給することで低価格を実現しているため若者を中心に高い人気があります。
「早くて安い」ということからファストフードをもじってこう呼ばれるようになりました。
様々なファストファッションブランドがありますが、従来のブランドと比べてどんな特徴があり、どんな点が違うのでしょうか?
ファストファッションブランドに共通する特徴とは?
「ファストファッション」という言葉が日本に知られるようになったのは2009年頃です。その年の流行語大賞にもノミネートされています。
もっとも、今日ではファストファッションに分類されるブランド(日本ではユニクロ、しまむら、無印良品など)でも、それ以前に長い歴史をもつブランドも多くみられます。ひとくちにファストファッションといっても、ブランドごとにポリシーや方向性・こだわりのポイントなどが異なり、ひとくくりにすることは難しいかもしれません。
しかし、ファストファッションと呼ばれるブランドには、およそ共通する多くの特徴があります。それを下記に挙げてみましょう。
サイクルが早い
新しい流行をいちはやく取り入れ、企画~デザイン、製造、流通の過程を大幅にスピードアップして、すみやかに消費者に提供するのがファストファッションブランドの最大の特徴です。またヒットしたアイテムでもあまり長期間製造し続けることはなく、定番アイテムを除いては売り切れた時点で販売終了し、追加生産は行わないという特徴もあります(例外的なケースもありますが)。
一貫生産・直営店販売
ファストファッションの低価格の秘密は、ほとんどのブランドがデザイン・生産・販売を一貫して行う「SPA(製造小売業)」という経営手法をとっているためです。デザインを内製化し、直営工場で大量生産を行い、販売も直営店のみに絞ります。こうすることで経営の意思決定や戦略を現場まですばやく浸透させることができます。
一般的なブランドでは仕入れや販売の段階で協力他社との交渉や調整などに費やす時間が必要ですが、SPA方式ではそうした時間が必要ないため、販売までの時間を短縮できるというわけです。もちろん中間マージンも発生しないためコストダウンの効果も大きいでしょう。
他のブランドと競合しない
「ファストファッションブランド」と一般的に認知されているブランド同士は、ほとんど競合することがありません。それぞれメインターゲットや価格帯・コンセプトなどを違え、うまく棲み分けしています。
これは「競争による余分なコスト発生が避けられる」という大きなメリットがあります。もともと価格が安く利幅の少ないファストファッションブランド同士が競争すると、販売費がかさんで共倒れになる危険性もあります。ほかのブランドとの余計な競争は避け、独自のファン層を囲い込んだほうが得というわけです。
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