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2018年05月16日更新

発酵通信inベトナム【ベトナムの甘酒⁉お米の発酵食品「コムルウ」編】

ベトナムから現地の発酵情報をお届け!
今回は、ベトナムの甘酒!?とも言われている、お米を発酵させた発酵食品「コムルウ」についてご紹介します。ベトナム市場に特化したマーケットリサーチ企業『B&Company』社の現地スタッフ、アンさんに教えていただきました。

ベトナムの甘酒!?とも言われている、お米を発酵させた発酵食品「コムルウ」

 

<目次>

 Q:コムルウ(Com Ruou)とはどんな発酵食品なの?

 A:コムルウ(Com Ruou)とは、最も一般的なベトナムの伝統的な発酵料理のひとつで、発酵させた米(もち米)を団子状にした食べ物

 

 

コムルウ(Com Ruou)の「コム(Cơm)」はベトナムの米(もち米)を、「ルウ(rượu)」はアルコールを意味します。その風味は、穀物を発酵させた際の芳醇な香りに満ちています。

「端午の節句(テットドアンゴ)」に食べるコムルウ

コムルウは、毎年旧暦の5月5日にあたる「端午の節句(テットドアンゴ)」に供される慣習があります。最近では端午の節句だけではなく、デザートとして、またはストリートで販売されるスナックとしても親しまれています。

一般的なコムルウ
一般的なコムルウ

 

栄養と食物繊維に優れたコムルウはとってもヘルシー

コムルウは大変ヘルシーな食べ物です。甘みがあって柔らかく、栄養と食物繊維もたっぷりなコムルウは、健康な人にはもちろん、特に消化器疾患の人にとって非常に優れた食べ物であることが、東洋医学で証明されています。

 

保湿や美白効果もあるというコムルウの成分

保湿や美白効果もあるというコムルウの成分

さらに、保湿や美白効果のあるフェイシャルマスクなどにもコムルウの成分が使用されており、女性にも人気があります。

 Q:コムルウの材料は何?

A:コムルウの材料は、米(もち米)とイースト(酵母)など

 

コムルウに使われる米(もち米)は、蒸したときに粘り気が出る米でないといけません。白米、黄色米(nếpcái)、紫色もち米(nếpcẩm)、玄米・茶色米(gạo lứt)などがコムルウとなる米です。、それらが最も伝統的でよく使用されています。

もち米
もち米

紫色もち米(nếpcẩm)
紫色もち米(nếpcẩm)

玄米・茶色米(gạo lứt)
玄米・茶色米(gạo lứt)

玄米・茶色米(gạo lứt)がコムルウによく使用される

玄米・茶色米(gạo lứt)は最も伝統的で、コムルウによく使用されています。
玄米・茶色米は、ふすまと胚葉は残したまま、殻を取り除いただけの状態で使用します。したがって、玄米・茶色米を使ったコムルウは非常に栄養価が高くヘルシーです。

 

米粉と漢方薬で作られたイーストでコムルウを作る

コムルウのその他の材料は、水、塩、ベトナムのイースト(酵母)です。米粉と漢方薬で作られたイーストを使うことが推奨されています。

 

 Q:コムルウと日本の甘酒の違いって?

A:コムルウは、見た目、成分、風味も、甘酒と全く違うもの

 

コムルウは、見た目、成分、風味も、甘酒と全く違うもの

米を発酵させる、と聞くと、多くの方は日本の甘酒を思い出すことでしょう。しかし、ベトナムのコムルウは甘酒とは全く異なっています。
まず第一に、見た目が違います。甘酒は、乳白色の液体です。一方、コムルウは米の形がそのまま残っており、その色は使用した米の種類によって変わります。

 

甘酒は麹で醸す、コムルウは専用のイースト(酵母)で醸す

次に、甘酒は米を麹で発酵させますが、コムルウは、コムルウを作るためにだけにある、漢方薬でできたベトナムの甘いイースト(酵母)で米を発酵させます。結果、ベトナムのコムルウは香りが強く、甘酒は香りがほとんどしません。よって、甘酒とコムルウは全く違う風味になるのです。

 

 Q:コムルウの作り方を教えて

A:素晴らしい料理は複雑なレシピを必要としない、コムルウもその通り

 

おいしいコムルウを作るための3つのステージがあります。

 ステージ1. 米を調理する:コムルウの作り方

米を調理する:コムルウの作り方

米を調理する前に、冷水に米を約3~4時間浸し、その後良く水を切ります。そして、塩をひとつまみ加えて、良く混ぜます。米を調理するには、通常、3つのメソッドがあります。中でも1つ目の方法は米が柔らかくなり、粘着性が高まります。

メソッド1. 二段重ねの蒸し器を使って蒸し米を作る
メソッド2. 炊飯器で、いつもより少なめの水で米を炊く
メソッド3. 鍋に米と水を入れて、よく混ぜながら熱する。15分程したら米を取り出し、皿やトレーに均等に平らにして冷やす

 

ステージ2. イースト(酵母)を混ぜる:コムルウの作り方 

まず、イーストを細かく砕き(小さく砕くほど良いです)、ふるいにかけます。ふるいにかけたイーストと調理した米を少しずつ混ぜ合わせます。

 

 ステージ3. 発酵させる:コムルウの作り方

イーストと調理した米を混ぜたものを、ガラス瓶や甕または磁器に入れます。イーストが働くためには空気が必要なので、押し固めずにふんわり入れます。そして、その上全体に布をかぶせます(フタはしなくてOKです)。

3〜5日間、室内に置いておくと、米から染み出した液体からマイルドな香りがしてきます。これが出来上がりの合図です。
その後、冷凍庫に保管してください。冷蔵庫に入れずに1週間以上室内で放置しておくと、発酵が進みすぎておいしくありません。

コムルウ

Q:コムルウの食べ方を教えて 

A:コムルウは、温かくしても冷たいままでもおいしい

 

しかし、多くのベトナム人は、コムルウを冷たくしていただきます。プレーンヨーグルトと混ぜると、コムルウの甘さとヨーグルトの酸味が相まって、クリーミーで繊細なデザートスープになります。それらは、ベトナムのティーンエージャーに人気です。

コムルウネップカム(紫もち米を使ったコムルウ)とヨーグルト
コムルウネップカム(紫もち米を使ったコムルウ)とヨーグルト

空腹時には、コムルウの食べ方に注意

コムルウは人間の健康にとても有益です。しかし、コムルウには未精製の酸が大量に含まれているので、空腹時に食べないほうが良いです。それらは胃酸過多を促し、脾臓や腹部に悪影響を与える可能性があります。コムルウは食後のデザートとして、または、空腹過ぎない腹具合でのおやつなどとして食べるほうが適していると言えます。

 Q:地域によってコムルウに違いがある?

A:はい。 コムルウはベトナムの北部、中部、南部で異なる

 

コムルウは、地域によって見かけや調理方法などに違いがあります。

 

ベトナム北部のコムルウ

ベトナム北部のコムルウ

ベトナム北部のコムルウは、黄色米(nếpcái)や紫色もち米(nếpcẩm)で作られます。米はそのままの形(米粒)のまま食されます。

 

ベトナム中部のコムルウ

一方、ベトナム中部のコムルウは、キューブ状にして提供されます。

ベトナム中部のコムルウ
ベトナム中部のコムルウ ※参照元:My Phuong, Mytour, 9/2/2015, mytour.vn/location/8427-com-ruou-dac-san-nhung-dip-le-tet-cua-nguoi-viet

調理の方法はその他地域よりも細かいです。使用する粘米は、乳白色で卵の形をした「nếpngỗng」です。米を2回蒸すことで内部を柔らかくし、調理すしやすくします。調理後、米を冷やしてバナナの葉でプレスします。

バナナの葉

イーストを平等に米の表面に振りかけ、ナイフを使って大きさが均等になるようにキューブ状に切ります。そして、すべてのキューブにイーストを振りかけます。最後に、バナナの葉で各キューブを包んでトレイに並べ、発酵によって出る液体を取るために、トレイを傾けます。数日後、香りが広がってきたらバナナの葉を取り、大きな鉢にすべてのキューブを入れ、抽出された液体に1日以上浸してから食べます。

 

ベトナム南部のコムルウ

ベトナム南部では、発酵段階の前に米を小さなボール状に丸めます。この地域では、コムルウは通常のもち米で調理されます。ベトナム南部の人々は、コムルウを食べる前にシロップを加えます。

ベトナム南部のコムルウ
ベトナム南部のコムルウ ※参照元:NhuNgoc, cookpad, cookpad.com/vn/cong-thuc/1486497-cơm-rượu-miền-nam

 Q:ベトナムの端午の節句(Doan Ngo Tet:テットドアンゴ)について教えて

A:ベトナムの端午の節句(Doan Ngo Tet:テットドアンゴ)は「Insects Killing Festival(殺虫の日)」とも言われる

 

ベトナムの北部・中部ではこの時期に夏を迎え、南部では雨季に入るため、農作物などのため殺虫を行うことからそう呼ばれています。

ベトナムの神話にも「Insects Killing Festival(殺虫の日)」にまつわるものが見られる

ベトナムの神話にも「Insects Killing Festival(殺虫の日)」にまつわるものが見られる
参照元:Cay da, gieng nuoc, mai dinh – Net yen binh cua lang que viet, 28/03/2013, anywhere.com.vn/vn/news/detail/doc-dao-viet-nam/cay-da-gieng-nuoc-mai-dinh-net-yen-binh-cua-lang-que-viet/87

昔むかし、虫が大量発生したことで農作物の収穫が途絶え、たくさんの命が犠牲になりました。人々は心を痛め、これらの被害を止められなかったことに絶望しました。すると、Doi Truanと名乗る一人の老人が現れ、ベトナムのもち米で作った餃子と果物を用意し、庭に供えるよう人々に指示しました。すると農作物に悪さをする虫はいなくなりました。
その老人の偉業を称えるために、ベトナムの端午の節句(Doan Ngo Tet)は「Insects Killing Festival(殺虫の日)」と言われています。

 

「Insects Killing Festival(殺虫の日)」には、ベトナムのちまき(Bánh tro:バインチョー)を食べる

ベトナムのちまき(Bánh tro:バインチョー)
ベトナムのちまき(Bánh tro:バインチョー)

さらに、ここで言われる虫には、人の中に棲み付く寄生虫も入ります。体の中の虫も殺虫するという意味で、もち米を使ったベトナムのちまき(Bánh tro:バインチョー)を食べる風習があります。

ベトナムのちまき(Bánh tro:バインチョー)

 

出典:haccola(ハッコラ)


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この記事を書いたライター

「発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ)」は発酵食品のある毎日を楽しむためのメディアです。健康・美容に役立つ発酵食品のレシピやニュース、おいしい発酵スポット情報をお届けします。英語版「Enjoy “hacco”life haccola」もあります。・発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ):https://haccola.jp/・Enjoy “hacco”life haccola:https://haccola.jp/en/
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