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2018年05月29日更新

満員電車にサヨナラする日は近い?働き方改革で女性の働き方が変わる

 

現代の日本は、「猛烈に忙しく、残業を余儀なくされる正規雇用」と「定時きっかりで終わるが低賃金の非正規雇用」に二極化しつつあります。

 

正規雇用で収入が安定していたとしても、職場に過剰なコミットメントを求められる場合、出産や育児、介護に携わらなければならなくなったとき、仕事を続けるのは難しくなります。現状、家事・育児・介護などのアンペイドワーク(無償労働)に携わるのは圧倒的に女性です。そのため、女性は正規の職を追われやすく、離婚などで収入の柱を失ってしまったら、即「女性の貧困」と呼ばれるような低収入世帯になってしまいやすいのです。

 

こういった状態は女性だけでなく、国全体にとって望ましいものではありません。少子高齢化によって、労働力が現象している昨今、女性の労働力は貴重です。現状の制度のままでは、女性は男性と条件で働くことが難しく、それにともなって日本の経済力もますます衰えていってしまいます。

 

そこで、現在求められているのは、これまでの働き方を見直し、より良く変えていく「働き方改革」なのです。

働き方改革とは? 必要性と実際に何が変わるのか

平成30年4月6日、政府は「働き方改革を推進するための法律案」を発表しました。(※1)働き方改革はなぜ今求められ、また、改革が実現したら私たちの働き方はどう変わるのでしょうか?

なぜ今、働き方改革が必要なのか

働き方改革が求められている背景には、前述した少子高齢化による労働力の減少があります。また、長時間労働も問題視されています。2015年には、大手広告代理店・電通の営業職の女性が、長時間労働が当たり前とされていた環境に追い詰められ、自殺を選ぶという痛ましい事件が起こりました。日本の労働基準法では、労働者に週40時間以上労働させてはならないと定められていますが、労働基準法第36条、通称サブロク協定さえ結んでしまえば、事実上無制限に働かせることができてしまうのです。

 

こういった長時間労働は、日本の労働生産性にも悪影響を及ぼします。勤勉で働き者というイメージのある日本人ですが、その実、時間あたりの労働生産性はOECD加盟国35カ国中、20位と後ろから数えた方が早いほどです。(※2)つまり、現在の働き方は、長時間働いているだけで、生産性が著しく低いものなのです。

働き方改革で何が変わる?

政府は「働き方改革実現会議」を10回にわたって開催し、働き方改革実行計画を作成しました。(※3)ここで紹介されている主な働き方改革の指針を簡単にご紹介します。

 

・同一労働同一賃金

同じ仕事をしていても、派遣労働者と正社員では倍ほども賃金が異なる、ということが現在では平然とまかり通っています。海外では日本のこの現状を「身分差別では」と批判する声も上がっています。政府は今後、この賃金の差を縮めていきたいと考えています。

 

・長時間労働の是正

家事・育児・介護などとの両立のためには、過度な長時間労働は望ましくありません。

 

・リモートワーク・副業の推進

柔軟な働き方を推進することは、家庭との両立にとって大切です。

 

・女性の活躍推進

安倍内閣は、「女性が輝く社会」を作ると標榜しています。その一環として検討されている施策が、配偶者控除の収入制限を引き上げることです。また、平成29年には育児休業法を改正し、最長で2歳までの育休取得が可能とするなど、女性の離職に歯止めをかけるための施策も行われています

働き方改革の事例 大手企業が次々と取り入れている長時間労働廃止とリモートワーク

政府の働き方改革実現に先駆け、実際に働き方を変化させることで利益を上げている企業も出始めています。

働き方改革の事例1 伊藤忠商事 深夜残業禁止・朝活推奨で利益アップ

最も有名なのは、総合商社伊藤忠商事の事例でしょう。伊藤忠商事は、労働時間の削減を目指し、夜10時以降の深夜残業を禁止し、その代わり5時〜8時の早朝勤務を推奨しました。それにより、総労働時間が大幅に減少。人件費削減と同時に社員の満足度も向上させることに成功したのです。

働き方改革の事例2 資生堂 リモートワーク推奨 テレビ会議はノーメイクでもOK

女性が働きやすい企業として、長年人気を集めている資生堂は、リモートワークを推奨。オンライン会議の際は、画面上はメイクをしているように見える自動メイクアプリを使用することで、メイク時間も不要にする、などユニークな試みも行なっています。在宅ワークを推奨することで、求職者を引きつけるとともに、優秀な社員の離職を防いでいます。

もっと働きやすい社会の実現のために

今回は、働き方改革の概要と企業の取り組みをご紹介してきました。

 

働き方改革は、正規・非正規の賃金格差を縮小し、女性が働き続けやすい社会の実現、ひいては女性の貧困問題の解消にとって必要なことです。

 

働き方改革を推進するために、私たちにもできることがあります。それは、就職・転職する際に、「長時間労働を強いてくるような企業は選ばない」「リモートワークや副業を推奨している企業に応募する」など、働き方改革を推進している企業を選ぶことです。

 

企業はいつも、優秀な人材を確保したいと考えています。働き方改革を推進することが、人材確保に有利に働くことが明白ならば、企業は労働者の働き方を改革せざるを得なくなるでしょう。

 

 

※1 厚生労働省 働き方改革の実現に向けて

※2 公益財団法人 日本労働生産性本部

※3 首相官邸 働き方改革実現会議

 

Written by 今来今


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この記事を書いたライター

神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。 Grappsでは、恋愛で躓いている女性が「こんな考え方もあるんだ!」「こんな人もいるんだ」と、前向きになれるような記事を書いていきたいです。ご意見・ご感想はTwitter@imakitakonまで♪
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