角田光代さんのベストセラー小説を映画化した『紙の月』が、11月15日より全国公開されます。
本作は、宮沢りえさん演じる平凡で真面目な主婦が、若い男性(池松壮亮さん)からデートに誘われたことをきっかけに不倫や勤務先の銀行の横領に手を染めていくストーリー。横領に至る発端の一つが自分に興味のない夫との関係。
そこで今回は、”女心をわかっていない男”について、トーキョー女子映画部が行なったアンケートをご紹介します。
未婚者も結婚した場合を想定して回答、未婚51.6%、既婚(または過去に結婚歴あり)48.4%の割合で、計223名が回答しています。
Q:不自由のない生活を送っていますが、夫が自分に関心が薄く、鈍感だった場合、どうしますか?
1位:気にせずに自分の好きなように楽しく暮らす 42.6%
2位:夫に関心を持ってもらう努力はする 29.7%
3位:不満には思うが、仕方がないと受け止める 12.1%
4位:あまりにひどい場合は離婚を考える 12.1%
5位:浮気相手を探して、はけぐちを見つける 1.3%
その他 2.2%
「努力する」という回答が約30%しかないというシビアな結果に。
「結婚は妥協だ」と言う声をよく聞きますが、この結果を見ると納得せざるを得ません。
映画『紙の月』でも、夫のささいな一言や態度に日々ストレスを募らせる主人公の心情がリアルに描かれていて、その後に待ち受ける彼女のとんでもない現実逃避も仕方がないと思わせる説得力があります。
それでは、世の女性たちは普段男性のどんな言葉や態度を、「女心がわかってない」と思うのでしょう。
その実例を一部紹介します。
・新しい下着を買っても全く気づかない。買ったことを話すと「そんなことにお金を使うなら貯金しろよ」と言われた。(20代後半/未婚)
・女だったら料理をするだろうという強要。(20代後半/既婚or結婚経験あり)
・喧嘩をしたときに、とりあえず謝れば解決すると思い、話し合いをしようとしない。(20代後半/未婚)
・味見もせず手料理に調味料を入れられた。(30代前半/既婚or結婚経験あり)
・名前を呼ばなくなった。(40代前半/既婚or結婚経験あり)
・「お前は仕事しないで、家事をやっているのが向いてるんだよ」と言われた。自分がそうして欲しいだけなのに。(40代後半/既婚or結婚経験あり)
男性からすればそれほど悪気は無いのかも知れません。
ですが、女性は何気ない言葉や態度にも意味を持たせて解釈してしまう生き物。
こうして日々少しずつでもストレスがたまると、現実逃避願望が強まり、最終的に予想もしない行動を起こしてしまう可能性があります。
Q:何もかもを捨てて現実逃避をしたいと思ったことはありますか?
ある 61%
ない 39%
現実逃避願望のある女性が6割という結果に。
現実逃避したくなった原因としては、仕事関係や、彼氏/旦那さんの浮気が特に多かったです。
一方、踏みとどまった理由は現実的にお金がなかったことと、お子さん/家族がいるからという回答が多くあがっていました。
とどまるか、一線を越えるか…
『紙の月』で描かれている平凡な主婦が起こす巨額横領事件は、誰が起こしてもおかしくない話なのかもしれません。
■映画情報
『紙の月』
公開:11月15日より全国劇場にて公開
監督:吉田大八
原作:角田光代
出演:宮沢りえ/池松壮亮/大島優子/田辺誠一/近藤芳正/石橋蓮司/小林聡美
配給:松竹
© 2014「紙の月」製作委員会
引用:トーキョー女子映画部