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2016年02月05日更新

西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第二十回目。

「彼氏と別れた」そんな言葉から始まるソフトバンクのCM。多部未来華子さんが出演しているやつです。「番号を変えた。ファッションも変えた」と前を向く彼女。しかし、ふと立ち止まった時に頬をつたう一筋の涙。ああ!多部ちゃん、泣かないで~!あのCMを見るたびに羨ましくなるのです。私もしたい!したいよー!失恋したいよー!

それでも恋がしたいんだ

 「彼氏と別れた」そんな言葉から始まるソフトバンクのCM。多部未来華子さんが出演しているやつです。「番号を変えた。ファッションも変えた」と前を向く彼女。しかし、ふと立ち止まった時に頬をつたう一筋の涙。ああ!多部ちゃん、泣かないで~!あのCMを見るたびに羨ましくなるのです。私もしたい!したいよー!失恋したいよー!

 

 こんなことを言うと傷心真っ只中にいる方に反感を買いそうですが、恋をしていない私にとっては失恋さえも羨ましい。

たまに私のことをわかっていない人に「今までフラれたことないでしょ?」などと言われることがありますが、今までフラれ続けているから今も一人なんだよ!

 

一番の大失恋は20代前半。

とっても大好きだった人にフラれました。

彼の家に荷物を取りに行った帰り道、「送っていくよ」という彼に手をふり、私はバスに乗りました。彼の前では気丈に振舞っていたけれど、バスが走り出した瞬間に涙が溢れてきて、私はぼろぼろ泣きました。隣にいたおばさんが「あらあら、大丈夫?」とスーパーの袋からみかんを取り出し、私にくれました。おばさん、あの節はありがとうございました。

それまでも失恋したことはあったけれど、この時はご飯を食べる気力さえ失ってしまいました。

当時、どこからか「グレープフルーツ・ジュースさえ飲んでいれば死なない」という情報を得ていた私は、食事の代わりにせっせとグレープフルーツ・ジュースを飲んでいました。この説、その後何を調べても出てこないのですが、いったい何から得た情報だったのだろう。まあ、おかげで死にはしませんでしたが、身長165cmの私が40kgをきりそうなっていたので、けっこう深刻ではありました。

 

何をしていても彼とのことを思い出す日々、もう一生恋などできないだろうなと本気で思っていました。そんな私を救ってくれたもの、それは知人から薦められた青汁との出逢いでした・・・・・・、ごめんなさい。嘘です。私を救ってくれたもの、女性なら皆さんおわかりでしょうが、それは新しい恋でした。

 

半年ほど経ったある日、私は人を好きになりました。

もうね、あっという間ですよ。フラれた彼のことなんて、まったく思い出さなくなりましたよね。でも、この失恋と半年の時間はいまだに忘れることはなく、グレープ・フルーツは今でも失恋の味だし、この間に芽生えた感情は物を描く時にとても役立っています。

しばらくヒリヒリするような痛みを味わっていないから、失恋したいなあ。だからそのためにもね、やっぱり「恋がしたいんだ!」


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この記事を書いたライター

日本の女優、作家。東京都出身。 大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。 テレビドラマを始め、女優として活動。 最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。 著書に 『バンクーバーの朝日』 『色鉛筆専門店』 『しょーとほーぷ』 『ワクちん』 などがある。 オフィシャルサイト→FLaMme official websiteオフィシャルブログ→ameblo
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