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2016年03月04日更新

西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第二十二回目。

別れた女が腹いせに、相手宅の浴槽に大量の鯖を放り込むという奇天烈な事件がイギリスで起きた。何故ゆえに鯖だったのか気になるところだが、男女の別れとして極めて悪いことは間違いない。 出逢いがあれば、その数だけ別れもある。美しく別れるというのは不可能に近いけれど、なるべくトラブルなく別れたい。

それでも恋がしたいんだ

 

別れた女が腹いせに、相手宅の浴槽に大量の鯖を放り込むという奇天烈な事件がイギリスで起きた。何故ゆえに鯖だったのか気になるところだが、男女の別れとして極めて悪いことは間違いない。

 

出逢いがあれば、その数だけ別れもある。

美しく別れるというのは不可能に近いけれど、なるべくトラブルなく別れたい。

以前ここでも書きましたが、別れ話の最中に、その彼への嫌悪感からゲロを吐いた私は本当にやり手だと思う。別れ話をされるのもするのも大変なことだ。

しかし、それから逃げる「自然消滅」というのは恋愛において非常に良くない。マナー違反だと思う。

 

以前、ぷつりと関係を断ち切られた人がいた。仕事で海外に暮している人だった。

私はその彼に会いに、何度か海を越えた。異国でのデートは何とも魅力的で、私はその恋にひどく酔っていた。でも何より、今思い返しても彼と過ごした時間、私は幸せだった。

 

そんな彼の帰国が決まり、最初はメールで「これからはもっと一緒にいられるね」とやり取りしていたところ、突然連絡が途絶えた。SNSをアップはするくせに、私が見ているのも知っているくせに、彼から連絡はなかった。弱虫の私は決定的な言葉を聞きたくなくて、自分からは連絡しなかった。しばらくして人づてに、彼に私ではない女性がいることを知った。そんな酷いことをされても怒りや悲しみはなく、私は、ただただ彼に会いたかった。

 

そんな風に彼への想いをひきずっていた時、父である伊集院静センセイと飲みに行った。恋愛の話になり、私がその彼のことを忘れられないと話しをすると、センセイはこう言った。

 

「別れの所為には、その人の人格が出る。そいつは立ち向かわずに逃げる男だったということ。さっさと忘れなさい」

 

伊集院静センセイは『別れる力』なんてタイトルの本を出すぐらい、男女の別れに関してはプロ級である。現に私の母とも別れている。

 

私はセンセイの横で「はい」と小さく頷いた。するとセンセイは「あなたが忘れた頃に、お父さんがそいつをシメに行くから大丈夫だ」と言った。ああ、これが本当の別れる力か!と娘は感服いたしました。しかし、その力はできれば養いたくないなあ。

 

もういい加減、お別れがある恋愛はしたくないのであります。


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この記事を書いたライター

日本の女優、作家。東京都出身。 大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。 テレビドラマを始め、女優として活動。 最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。 著書に 『バンクーバーの朝日』 『色鉛筆専門店』 『しょーとほーぷ』 『ワクちん』 などがある。 オフィシャルサイト→FLaMme official websiteオフィシャルブログ→ameblo
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