「嘘をつくような男なんて無理!」
「彼に嘘つかれたら絶対に許せない!」
……確かに「嘘をつかれること」を望む女性などいない。
しかし、どんないい女であったとしても“男に嘘をつかれたことがない女性”などこの世に存在しないだろう。
だって、嘘の大きさやスケールは別にして、男には頻繁に“つかねばならない嘘”があるのだから……。
今回は男のそんな嘘を知ってもらいたい。
男には女に嘘を言ってしまう理由がちゃんとあるのだ。
<目次>
男性が嘘をつく理由~「疑われたくないから」「変な誤解を受けるのがイヤだから」
・「彼女に余計な詮索をされたくないからね……自分は日常茶飯事、嘘ついてる気がする(笑)
オレだって会社の女の子から相談されることもあるし、メールやLINEのやり取りをすることもある。でも、そんなのイチイチ彼女に断る必要もないし、言っても疑われるだけだろうしね。彼女にはホントのこと言わずアリバイ工作。男の名前使ったり、仕事のトラブルだとか言って適当に誤魔化すに限る」(38歳男性/食品)
・「『どこで飲んだの?』『誰と行ったの?』『どんな事話したの?』とか、結構しつこく聞いてくる彼女、ホント面倒臭い。男って友達との関係やつきあい方をとやかく言われたくないのに……。彼女と付き合う前からの女友達や同僚の女性と飲みに行くことがあるけど、やましいことがなくてもそんなこと知ったら『なんで飲みに行ったの?』『二人でいく必要ある?』ってすごい形相で詰問されるに決まってる。だから嘘つくしかない」(34歳男性/運送関係)
――男性が嘘をつく一番の理由は“トラブル回避”といえるだろう。
彼女に知られると話しが余計にややこしくなるからである。
正直に言ってもヘタすると誤解を招きそう、そんないらぬ誤解は避けたい……というわけだ。
また男というものはたとえやましいことをしていなくとも自分の行動や交友関係を女性に監視されるのを嫌う。
自分の居場所がまるわかりされてるなんてことは男の沽券に関わるのだ。
だからこそ報告したり説明したりすることを避けたがる。
だが、彼女に説明してなかったことでケンカや口論にはなりたくない。……で、咄嗟に嘘をついてしまう。
女からしたら「男ってなんであとでバレるような嘘をつくの?」と思うだろうが、男からしたらとりあえずその場をやり過ごしたいから。
あとでバレたら女の怒りは倍増するのに、男はその先のことなんて考えない。
男性にとってその場の危険回避が最優先!
“いま目の前にあるややこしこと”から逃げることだけ。
「あぁ、昨日は仕事で遅くなった」ってすっとぼけるのが男なのだ(笑)
男性が嘘をつく理由~「女性の機嫌を損ねたくないから」
・「以前彼女から『ねぇ、友達の○○ちゃんって可愛いと思わない?』と聞かれて素直に『うん、カワイイね』と答えたらムッとしちゃってさ……。女ってなんなの?自分から賛同を求めるような意見をしておきながらこっちが正直に他の女性を褒めると機嫌が悪くなる。それ以降、彼女にいくら挑発されても、『そうかな、それほど可愛くもないよ』『オレはタイプじゃないね』と大嘘をつくようにしている」(37歳男性/損保)
・「『この髪型どう?』『私、最近太ったかな?』とかいう質問を彼女に投げかけられた時に『前の方が全然良かった』『付き合う前はそんなに肉ついてなかったのに……頼むから少しダイエットしてくれ』と本当は言いたい!!いつもここまで出かかるんだけどやっぱ勇気なし……。ちっとも良くないのに『うん、いいんじゃない』って口から出まかせ」(35歳男性/医療機関)
――男からしたら嘘をつくことこそこそ最善の選択といえるのが、女性の容姿にたいしての発言である。
男からしたら正直に答えてムッとされるなんて非常に割に合わないことである。
しかも、彼女が自分の方から『これって○○だと思うよね?』などと同意を求めるような発言したとしても……だ。
『前の彼女って可愛かったんでしょ~』なんて明るく誘導尋問されても本当のことは言えない。
女性の見た目、服装、体型、髪型、年齢等のことは正直に答えてしまえば相手のご機嫌を損ねてしまうことを知っているからだ。
「……うん、まあいいんじゃないの?」という、非常に曖昧な男の感想は女性からしたら
「もっとちゃんと見てよ」「そんなの答えになってない」と言いたくなることもあるだろう。しかしそれは本当のことを言って彼女を怒らせたくないから……。または真実を突きつけることで女性を傷つけたくないからだ。
それは男の優しさともいえる。
男性は女のプライドを守るために嘘をついてくれているのだ。
男性が嘘をつく理由~「自分をよく見せたいから」「認められたいから」
・「やっぱ男ですから女性にモテたいし、よく思われたいわけですよ。で、つい大きいことを言っちゃうんですよね。出会い系とかお見パでは職業や年収とか盛って答えちゃうこともしばしば……(笑)合コンとか飲み会でも注目してもらうために『オレ、有名人の○○と知り合い』だとか、『オレ、昔は結構ワルでさ』『体育会系でしごかれててさ』とか(笑)」(44歳男性/公務員)
・「男って女性を口説く時はほぼ嘘ついてるもんだよ。『いつもこんなことしてるんでしょ?』『誰にでも同じこと言ってんでしょ?』なんて言われて『はい、そうです』なんて答える男なんていないよ(笑)『キミだから』『キミにだけ』『こんな気持ちになったのははじめてなんだ』とか……女性が納得するような嘘をつく」(39歳男性/販売)
――男性は自分を認めて欲しくて嘘をつく。自分に注目してほしくて、つい誇張してしまうのだ。
武勇伝をいいたがるのも、過去の栄光を自慢したがるのも、ただただ女性に「すご~い」と思わせたいから。
全然たいしたことないのにさもたいしたことあるかのように話てしまう。
女性からしたら引いてしまうような「昔のやんちゃ自慢」や「元ヤン伝説」も、男性からしたら話を盛り上げるためのサクセスストーリー。他の男から抜きん出るためならなんでもネタにする。女性からしたら馬鹿げていてたとしても、男性は自分をよくみせたいという一心なのだ。
さらに言うならば、男性は女性をモノにしたい時には“話を作る”ことが多い。
自分を信じてもらうために相手を褒めちぎり平気で嘘をつく。
「他の女性にはこんなことしない」
「君だけは特別なんだ」
と相手の不安を解消させるための嘘八百。目的のためには必死になるのが男というものだ。
でも、それは女性にとっても“必要な嘘”ではないだろうか?
口説かれる立場としては「キミで何人目!」なんて真実を明かされるよりもその場では自分を全力で口説いて欲しいはず。ベッドに入るための大義名分がなくては困るのだ。
【男と女の間に恋が芽生えるためには嘘も必要】
たいていの場合、男が嘘をついてしまうのは本当に女性を騙したいという悪意からくるものではない。(※金銭が絡む場合は別)
相手に悪く思われたくないから……女性に気に入られたいからゆえの“可愛い嘘”である。
だからこそ、男のそんな嘘に気づいたとしてもそんなに目くじら立てる必要などない。
問い詰めるよりも嘘を見逃してあげるのが賢い女のやり方……。
「“騙されてあげる”ことで男と女のロマンスは生まれる」のである。
恋愛というのは本当のことを明らかにしないほうがうまくいくことが多いのだから……。
Written by 体験型恋愛コラムニスト・神崎桃子