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西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第百十回目。

おとなの恋愛に物申す

 

私の知人はいつもこのコラムを高校生の娘さんと読んでくださっているそうで「たまに娘が赤面しております」とのこと。幅広い読者層に楽しんでいただけるよう、たまにはレモンスカッシュのような爽やかな恋の話を書きたいなあと思ったのですが、幼稚園の初恋までさかのぼっても「ねえ、大きくなったらアタシと結婚しなよ」と恫喝したことしか思い出せません。

 

昔から爽やかな恋愛とは無縁だったのだなあ。大人になってからも軽井沢で二人乗り自転車に乗ってソフトクリームを食べるとか、浴衣を着て夏祭りに行くとか、銭湯帰りに小さな石鹸がカタカタ鳴るとか、そういったことが一切ありません。だいたい激しく感情をぶつけ合っている。そりゃお互い、疲れちゃうよね。

 

ここ最近は、特定の誰かに気持ちが向いていることもないので穏やかな日々です。まあ、言い換えればつまらん日々ということですな。何もなければ夜の9時にはベッドに入って本を読んでいます。

 

今読んでいるのはミシェル・ウェルベックの『地図と領土』。オスカルの家に行った際、本棚に置かれていたものを手にとり「これ誰?」と訊いたところ「繭子は作家なのにウェルベックを知らないのか!」と大層驚かれました。

 

ウェルベックは、フランスでは知らない人はいない奇人作家。日本でもたくさん翻訳されていました。「作家だったらウェルベックを読まなきゃ!」とオスカルが言うので読み始めたのですが、はっきり言ってよくわからない。

 

その旨をオスカルに伝えたところ「実のところ、僕もよくわからない」とな。おいっ!そんなオスカルは、ただいまコルシカ島で家族とバカンス中。「一緒に行こうよ」と誘われましたが、オスカルの両親、お兄さん、お兄さんの嫁と子どもとみんなでコルシカ島って、アウェイすぎるでしょ。ちなみにアタクシ、帰国後に再び始めたフランス語の勉強も1週間でやめてしまいました。

 

しかも最近、友だちがオスカルのことをブラッドリー・クーパーに似ていると言っていたので、自分が似ていると言われたことのあるレディ・ガガと共演した『アリー スター誕生』を観たところ、長雨で脳内まで湿気でヤラれてしまったのか、私が恋に落ちたのはオスカルではなくブラッドリー・クーパ―なのではないだろうか?と思い始めました。

 

イリーナ・シェイクと破局した今こそチャンスなのでは?と洋楽カラオケスナックで『Shallow』を熱唱しましたが(ブラッドリーのパートも全て私が歌う)、スナックに居合わせたアメリカ人金融マンからは同情のような拍手がおこっていました。運動会の時に転んじゃったけど、最後まで頑張って走る子に送られるアレですな。その金融マンたちにバックストリートボーイズを歌わせて踊り狂っているあたり、やはり爽やかさとはほど遠い私なのであります。


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この記事を書いたライター

日本の女優、作家。東京都出身。 大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。 テレビドラマを始め、女優として活動。 最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。 著書に 『バンクーバーの朝日』 『色鉛筆専門店』 『しょーとほーぷ』 『ワクちん』 などがある。 オフィシャルサイト→FLaMme official websiteオフィシャルブログ→ameblo
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