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2019年04月02日更新

彼がトラウマから抜け出せません【ひかりの恋愛相談室】

「ひかりの恋愛相談室」では、人気書籍 “ 「大人女子」と「子供おばさん」”の筆者であるコラムニスト・ひかりさんにGrapps読者様のお悩みを答えていただきます。

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恋愛のトラウマがあると、上手に恋愛ができないことがあります。そういう人は、どうやって乗り越えて行けばいいのでしょうか?今回は、こういったお悩み相談です。

Rさん 47歳のお悩み

彼がトラウマから抜け出せません

私には、家族から性的対象にされた経験と、一見わからないものではありますが、身体に障害があります。

なんとか精神的回復を行い、40代に入ってから初めての彼氏ができました。似た者同士で、彼も虐待の経験があり、生きるのに精一杯で性的な経験がなかった人でした。

ただ、付き合ってみて分かるのは、彼の方で虐待のトラウマが完全に解かれてはいないということです。恋人同士である分にはいいのですが、結婚して一緒に暮らすとなると、安心できません。受け入れてくれた事に感謝する気持ちはありますし、今まではお互いに学ぶものやケアし合えるものがあったとは思いますが、私は彼に対して「好き」という感情がないような気がします。

今後、彼と別れ、他の男性との出会った方がいいのか、それは無謀なことなのか?と心が揺れています。どうしたらいいでしょうか?

Rさんへの回答

トラウマは、本人がそのことに対してどう向き合うのか、が問題なので、他の誰かがどうこうできる問題ではないんですよね。

だから、彼のトラウマに関しては、彼自身で自己と向き合っていき、心を癒していくしかないでしょうね。

そして、Rさんが彼と付き合い続けるべきかどうか、ということについて言うと、それは「Rさんの彼への愛情と器の大きさ次第」だとしか言えません。

彼がトラウマから抜け出せません

世の中には、恋人にどんなトラウマがあろうと、障害があろうと、大病であろうと、それでも「一緒にいたい」と思う人がいます。それは、すごいことです。

 

ただ、一緒にいて共倒れになるくらいなのであれば、まずは自分の身は守った方がいいとは思います。そうでないと、相手を支えることすらできないですからね。

だから、無理をする必要はありません。でも、お別れをするときには、彼の気持ちをよく考えて、相手のダメージが少ないやり方で別れた方がいいでしょうね。

彼はまだトラウマの解消はもちろんのこと、自己肯定ができていない段階だと思うので、今、別れを切り出すと、「見捨てられた」と絶望してしまう可能性があります。だから、一般的な恋愛のように、「別れて、縁も切る。もう会わない」という形がいいのかどうかというと、微妙です。

 

彼の精神の段階を考慮すると、「愛が憎しみに変わりやすい」こともあると思うので、Rさんにとっても、一般的な方法での別れを切り出すと、あまりいい結果にならない可能性は高いです。

例えばですが、彼に「将来のことを考えると、一度、冷静に2人の関係について考えた方がいいと思う。このままでは共倒れをしてしまうかもしれないから、お互いに1人になって、きちんと自分自身と向き合わない?このままだと甘えてしまうから、一旦、恋人関係は解消して、友達関係になるのはどうかな?」と提案してみてもいいかもしれません。このときは、「好きではない」なんて言葉は言わない方がいいと思います。

 

「どうしてそんなことを言うんだ?」と責められたら、「あなたはまだ、自分のトラウマを解消していないから。まずは1人になって、そこをきっちり向き合ってほしい」と言ってあげたら、彼も少しは理解するかもしれません。

彼が少しずつ自己と向き合い、さらに2人が恋人関係を解消してからの少し月日が経ち、彼と程よく距離があけられるようになったら、Rさんが他の恋愛を探しても問題はないと思います。

 

Rさんが彼のことを嫌いになったわけでもなく、また自分を受け入れてくれたことに関して感謝しているのであれば、「別れても、距離を保ちながら、サポートをしてあげたい」と思えるくらいになってもいいと思います。もし彼が依存している状態であれば、上手に自立の方向に導いてあげることも大切です。

 

実は、今回の件で、もう1つひっかかることがあるのです。それは、Rさんに「人を愛する能力がどれだけあるのか」ということです。

“人を愛する能力”を持っている?  

“人を愛する能力”を持っている?  

若い頃は、「自分にとって役立つ相手」「付き合うとメリットのある相手」に恋することもあるでしょう。でも、それはまだ「自己愛」です。

相手と過ごしてきた月日と共に、相手のいいところばかりではく、欠点も含め受け止め、支えてあげたいと思えるようになってこそ、本当の愛があると言えます。

 

楽しいだけの「恋のドキドキ」ばかりを追い求めているうちは、そこにはまだ愛があるとは言えません。

愛する力を持っているかどうかは、個人差がありますが、Rさんくらいの年齢になったら、そこまでの愛を持つことを学ばれてもいいと思うのです。もちろん愛する相手は彼でなくてもいいですが、逆を言えば、相手が彼でなかったら、本当に愛せるのでしょうか?

個人的な意見を言うと、自分のトラウマも含め受け止めてくれた相手が現れ、彼に感謝の気持ちを抱いていているのであれば、そこから本当の愛が芽生えてきてもいいのでは?とも思うのです。トラウマとは無縁のカップル以上に深い絆ができているものですしね。

 

でも、そこに至らないということは、もしかしたらRさんの方はまだ「人を愛する」までの段階にいっていないのかもしれないし、そもそもまだ「自分のこともきちんと愛しきれていないのかもしれない」とも感じました。

 

人は、自分を本当に愛せるようにならないと、人のことも愛せることはできません。自分のダメな部分も含め、受け止め、それでも愛しいと思えるようになってこそ、自分以外の人間にも、そういう愛情を抱けるようになるのです。

 

また、人は失ってみて初めて、相手の大切さに気付くこともあります。今は彼がそばにいるから、自分にしてくれていることも当たり前のことだと思っているところもあるかもしれません。「それを失っても構わない」と本当に思えるのかどうかも、きちんと考えた方がいいでしょう。

 

もちろんRさんが「私には人を愛する力はあるし、彼とは結婚を考えられないし、もう離れた方がいいと思っただけ」と言うのであれば、私からは何も言うことはありません。彼の気持ちを充分にケアしたら、自分は新たな恋に突き進めばいいでしょう。

ただ、そうでないなら、まずは自分自身をきちんと愛せるようになった方がいいでしょう。

彼との関係を続けるのも、続けないのも、どちらでもいいとは思いますが、自分を本当に愛し、人を本当に愛する力を持つことができるようになってこそ、本当の意味で「彼との関係をどうするべきなのか?」が見えてくると思うのです。

彼には彼の人生のテーマがあり、RさんにはRさんで乗り越えるべき学びの壁があります。Rさんがそこを乗り越え、さらなる幸せを手に入れられることができますように!

 

コラムニスト・ひかり

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この記事を書いたライター

コラムニスト。『100 の恋』(泰文堂)で小説家デビュー。夕刊フジでコラム連載をきっかけにコラムニストに。近著に電子書籍「“子供おばさん”にならない、幸せな生き方: ~自分を愛するということ~」、書籍『愛される人の境界線 -「子供おばさん」から「大人女子」に変わる方法』(KADOKAWA/中経出版)など。公式ブログ「ホンネのOL“婚活”日記」や4コマ漫画「子供おばさんと大人女子」は20~30代の女性に人気。 4コマ漫画「子供おばさんと大人女子」(フジテレビドラマ「オトナ女子」バージョン)→フジテレビドラマ「オトナ女子」
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