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西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第百六回目。

おとなの恋愛に物申す

 

今、この原稿を機内で書いています。オランダの首都、アムステルダムからの帰路であります。往路は座席の前後左右を横浜で開催されていた世界リレーのオランダ代表選手に囲まれるというとんでもないフライトでした。

 

さすが平均身長が世界一の国、もうキュウキュウのギュウギュウで、隣の男の子と私の膝がぶつかりまくり。最初はその度にお互い謝っていたのですが、もうこれは無理だなと思い「あなたの足はとても長いから、ぶつからないのは不可能です。私も気にしないからあなたも気にしない。OK?」と伝えたところ、彼も納得。最終的には常に二人の膝がふれている状態で、何だかもう付き合っているみたいな気分でした。

 

一方、今乗っている飛行機はガラガラで3人席を独り占め。ゆったりとアムステルダムでの楽しかった1週間に想いを馳せています。と思ったら前の座席の欧米人がチュッチュッしだして、それを私は座席の隙間からガン見。いいなあー。この1週間、恋人が欲しいって100万回は思いましたよ。なぜなら、それほどまでにアムステルダムの街が美しかったからです。

 

たくさんの運河、大きな窓、色あざやかな花々。毎日お天気にも恵まれ、私はひたすら路地を散策しました。そこで素敵な店や人々と出逢うたびに、この幸せを誰かと分かち合えたら、もっともっと楽しいだろうなと思いました。

 

そんな寂しい女一人旅、レストランからの帰り道をてくてく歩いていたところ「やあ!」と声をかけて来た青年がおりました。見覚えのある顔に私も立ち止まり挨拶。彼は私がほぼ毎日コーヒーを飲みに行っていたカフェの店員さんでありました。

 

私が翌日にアムステルダムを発つことを話すと「じゃあビールでも飲みに行かない?」と人懐っこい笑顔を向けてきました。アムステルダムはこの季節、夜の8時でもまだまだ明るいのもあって私も気軽に「OK」と誘いにのることに。

 

ハンスは23歳のアムステルダムっ子。背が高くて金髪で、ザ・オランダ人といった風貌。「カフェに来たお客さんは、みんなスマホをいじっているのに、君はいつも本を読んでいたでしょ?知的で美しいなと思ったよ」とさらりと褒めてくれるあたり、やはり欧米か!であります。

 

そこで私の仕事の話をすると「若いのに、そんなにたくさん本を出しているの?」と驚きのハンス。いや若くないし、4冊だけだし。なんだか色々と申し訳ないなあと、私は「先に言えば良かったね。私、41歳なんだわ」と言いました。すると彼は「嘘でしょ!?25歳ぐらいだと思った!」と目を白黒、いや白青させました。

 

ハンス、さすがにそれはないだろう。確かに若く見られることが多いけど、そこまでくるとハンスの見る目がないとしか思えない。ひとしきり驚いたあと、次のハンスの質問は「子どもはいるの?」でした。そうか、私の年齢だと「結婚してるの?」ではなく、そうなるのだなあ。「子どももいないし、結婚もしていない」私は少し自虐的にcouldn’tという言葉を選びました。

 

彼はそれに対して「これからいくらでもチャンスがあるのに、何言ってるの。僕の同級生の彼女、50歳だよ」と笑いました。ええな、オランダ。そういえばオランダと日本の間には日蘭通商航海条約というものがあり、フリーランスで移住する人も多いらしいぞ。うーん、ここはひとつ考えてみるのも良いかもしれないぞ。

 


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この記事を書いたライター

日本の女優、作家。東京都出身。 大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。 テレビドラマを始め、女優として活動。 最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。 著書に 『バンクーバーの朝日』 『色鉛筆専門店』 『しょーとほーぷ』 『ワクちん』 などがある。 オフィシャルサイト→FLaMme official websiteオフィシャルブログ→ameblo
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