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2019年06月07日更新

西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第百七回目。

おとなの恋愛に物申す

 

アムステルダムに行く少し前、随分と若い男の子がデートに誘ってくれました。彼がデートだと思っていたかどうかは知りませんが、私がデートだと思えば、それはデートなのです。

 

しかもそのお誘いの言葉が「今度、何か観に行くか聴きに行きませんか?」だったことが、すごく嬉しかったんですよね。大人になってからのデートといえば「ごはん行きませんか?」「飲みに行きませんか?」が当たり前になっていたので、この彼のメールにおばさんは久々に動悸・息切れ以外で胸がキュンキュンしたのです。

 

私が「うん、行こう。行こう!」と即答すると「じゃあ、どこか考えておきますね」と彼。もう、これにも感動。年下男子と遊ぶ場合、店のチョイスも予約も支払いも自分がするものだと思っていたので(非モテ炸裂)、全てをセッティングしてくれた彼が、もうクロコダイル・ダンディーかってぐらい頼もしく思えました。

 

本当はそれを彼にも伝えたかったのですが、如何せん『クロコダイル・ダンディー』は彼が生まれる前の映画なので、伝えたところでね…って、主演のポール・ホーガンって今年で80歳なの!?今のところ令和一番の驚きです。

 

話は戻って、デート当日。彼が予約してくれた素敵なイタリアンで、いつものように楽しくお喋り。道は違えどお互い創作活動をしているので、まあ仕事仲間のようなもの。わりかし話題は尽きません。

 

食事のあとは音楽を聴きに行って、バーに行って、ああ、何だか本当にデートみたいだなあと思っていたその時、彼がそれまでと変わらぬ口調で「今日誘えたのは、西山さんに好きな人がいるっていうのが大きいです」と言いました。

 

私は「何だよ、それ」と笑いましたが、その言葉にぴしゃりと頬をはたかれた気分でした。確かに私は彼に好きな人の話をしていたし、彼からは少し前まで付き合っていた彼女の話を聞いていたので、お互いに恋愛感情というものがなかったのは事実。でも、そんなにはっきり言われちゃうとね…。もちろん歳の離れた彼と私が交際に発展することなんてないと頭ではわかっていますよ。

 

でもね、デートに誘われたら嬉しいし、ときめくわけですよ。バカみたいだけど、少しは期待しちゃうわけですよ。そんな中での彼のこの発言。僕に本気になったりしないでくださいね。好きな人がいる西山さんだから大丈夫でしょ?それに西山さんは僕よりもずっと大人なんだから。彼の発言からはそんな気持ちが見えてきて、久しぶりに履いたパンプスが痛かったものあるけれど、何だか鼻の奥がつんとなりました。

 

こんな風に男の人からはっきりと予防線をはられるのって、けっこう傷つくものですね。もちろん自分でもわかっているんですよ。いつまでもロマンチストじゃいけないって。41歳なりの恋愛対処をしなきゃいけないって。でもさ、もしそれが出来ていたらこの連載は終わってしまうわけですよ!そしたら大切な原稿料もいただけないわけですよ!じゃあ、やっぱり今まで通りの西山繭子でいるしかないでしょう!と、もう半ばヤケクソのようではありますが、これからも皆さんどうぞよろしくお願いいたします。


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この記事を書いたライター

日本の女優、作家。東京都出身。 大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。 テレビドラマを始め、女優として活動。 最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。 著書に 『バンクーバーの朝日』 『色鉛筆専門店』 『しょーとほーぷ』 『ワクちん』 などがある。 オフィシャルサイト→FLaMme official websiteオフィシャルブログ→ameblo
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