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【女子のばんそうこう】秘密の恋をするということ。

 

 

某俳優さんの不倫報道でSNSもワイドショーもわいていたのはほんの数週間前。した方とされた方、つまり皆の思う「悪い方と可哀相な方」がハッキリしているので皆がコメントしやすいことこの上ないゴシップだった。
この手のことは当事者と関係者だけが怒ったりいさめたりできると思っているので、私はただ「どの登場人物の心中を想像してもつら過ぎるな…」とだけ思った(友人とは話題にしまくったけれども)。そして「相手がいる人との恋」についてはこの連載でも過去に 「不倫は成就する?既婚男性の『サービスと本音』」「色恋ブーメランは鋭く確実に返ってくるというお話。」に所見を綴ったのでこれ以上あまり言うこともない。
だったらこのネタいらんやろ、と思うのだけど、あの報道を見ながら「秘密」についてつらつら思ったので書いてみる。パキッとした結論があるわけではないのだけれども。

 

「恋人は複数いたっていいじゃない」というオープンな恋愛観を持つ人たち以外で、「既にパートナーのいる人と恋愛をする(または自分にパートナーがいるけど他で恋愛する)」ことはほとんどの場合、「秘密を抱えて暮らす」という状態になる。

 

私は「パートナーがいる人は一生、その人だけを見つめて真面目に生きるべきである」とは言わないし言えない。それは「大切な相手を傷つけない」という点では全くもって正しいのだけれど、長い人生、そうそう正しい道ばかり歩いてはゆけないだろうと思うのだ。相手も、自分も。だから「秘密(または過ち)は誰にだってあるしこの先も起こりうる」と思っている。なので大人になればなるほど「秘密を抱えて暮らす」ことについてはその厳しさを心に刻んでおかないと…と思っている。

 

秘密は思ったより格好よくない。
若い頃は「秘密を抱えてる私カッコいい」とか思ってた時期があったけど、大きな勘違いであった。秘密は抱えてもミステリアスにはならないし特に素敵でもない。偉くもないしハクがつくわけでもない。秘密は抱えていると基本、つらい。
特に恋愛に関しては「今いちばん好きで、考えるだけでドキドキわくわくしてしまう相手」と過ごすこと、感情を表明すること、それらすべてがおおっぴらにできないのだ。いい時も悪い時も表に出せないのだからつらいに決まってる。それが捻じくれて「彼は内心、奥さんよりも私の方を愛してるんだから」みたいな謎マウントに陥る人もいるけど、それは「我々こそがいつかこの国に革命を起こす救世主である。その日まではここで爪を研ぐ」と言ってる地下組織と何ら変わりない。そのカッコ悪さとつらさをはなから自覚しないといけない。

 

【女子のばんそうこう】秘密の恋をするということ。画像

 

秘密はつらいので、抱えているといつか無意識に出口を探し始める。秘密の恋を抱えると、親しい友人にぶちまけてしまうか、悪くするとSNSなどでの匂わせ行為に走ってしまったりする。限られた場で、歪んだかたちで愛情の表明をするしかないのは己の心身に悪いし、口外できない話ばかり聞かされる周りにとっても「何となく良くないバイブスを出す女」になってしまう。
隠れてする恋は確かに熱いので「これこそが真実の愛…」とか思い込んでしまうかもしれない。だけどそれは単に狭くて深い器に閉じ込められたせいなのだ。その中での恋は濃く、よく燃える。燃えてるわりに暗闇なので相手が明確には見えない。そして風の通り道がないのでほっとくとドロドロと腐り始める。それがじきに漏れ出してどデカい穴を開けてしまうのは、件の俳優さんの結末を見ても分かることだ。

 

秘密など多分、誰でも持っている。でも「秘密の恋」はあまりに持ち重りがし過ぎて、それを持ち続けて暮らしていくのはなかなかに厳しい。
本来なら「好きだー!」「私も大好きー!」は太陽の下で叫べた方がいいし、「いつか来る幸せ」を待ち続けるよりも、いちいち「いまが幸せ」って感じられた方がいいし、つまりは人間、あんま秘密なんてない方が心身がシンプルだし元気になるのだ。特に色恋の秘密は身体に猛毒。

 

それでもどうにもならない気持ちや行動の結果、秘密を抱えることになってしまったら、大人がやるべきことはたったひとつだ。

 

誰にもバラすな、相談するな、絶対匂わせるな。大切にしてもいいけど、それが他より素晴らしくて美しいものだと錯覚はするな。そして人知れずひっそり抱えたまま、墓まで持ってゆけ。

 

 

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この記事を書いたライター

広告会社コピーライターからなぜかダンサーに転身、その後IT企業でライター&クリエイティブディレクターとして勤務。共同購入「ギャザリング」やブランド買い取り「ブランディア」の名づけ親。2000年から「広野ゆうな」のペンネームでメルマガやブログを書き続け、ごく一部でコアな人気を博す。現在はフリーでライティング、ネーミング、コピー、コラム、振付など手がける。Blog: 「フーテンひぐらし」 Twitter: @HironoYuna
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