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2020年07月27日更新

フェードアウトして消えた彼は彼女のことをどう思ってる?【ひとみしょうの男ってじつは】

フェードアウトして消えた彼

女子って、別れに際して彼とちゃんと向き合ったうえで「サヨナラ」を言う人のほうがきっと多いですよね。

それに対して男は、サヨナラも言わずフェードアウト……だったりしますよね?

男はなぜ、子どもでも言える「サヨナラ」を言わず、フェードアウトするのかについて、今回は一緒に見ていきたいと思います。

じつは別れたくないと思っている

彼はじつは、彼女と別れたくないと思っているから、サヨナラを言わずフェードアウトするのです。

え? ウソでしょ? あんなに通りすがりの女子のおっぱいをガン見していた彼が、あんなに浮気常習犯の彼が、わたしと別れたくないと思ってた? そんなのウソに決まってる! と思う人もいるでしょう。

でも彼は、あなたと別れたくないから、サヨナラと言わないのです。言えないのです。だから、その必然の結果として、フェードアウトするのです。

 

ネットの恋愛コラムで育った人は夢にもそうは思っていないはずですが、恋愛って、自分を相手に託す「あいまいな」営為でしょう?

相手の中に「自分とおなじもの」を見るから、相手のことを好きになるのでしょう?

また、相手に「自分とまったくちがうもの(=自分が持とうと思っても持てないもの)」を見るから、相手のことを好きになるのでしょう?

ということは、自分は相手であり、相手は自分なわけでしょ?

だから、ある日ある瞬間に、「じゃあ今日でお別れね。さようなら」と、「ふつうは」言えないのです。少なくとも男は言えない。

なぜなら、「自分」と別れるなんて、できる相談ではないからです。

角を曲がる女・後ろを振り返る男

フェードアウトして消えた彼

でも、ある種の女子は、彼と別れると決めたら、なんの未練もないかのように「じゃあ今日で終わりね。バイバイ」と言って、彼のことを振りますよね。

女子のこの態度が、男には「まったく」理解できないのです。

だって、バイバイと言っても、君の中に僕はまだいるだろ? なのに、なぜそんなに簡単に、竹を割るかのごとく、いきなり「はい、今日までね」と言えるの?

男にはまったく理解できません。

 

男のそのような性質は、別れのあとのふるまいに顕著ですね。

女子が「角を曲がる」のに対し、男は「ずっと後ろを振り返る」と言われますよね。

ずっと後ろを振り返るのはなぜかといえば、「自分(の一部)」が後ろにいるからです。「自分」の生まれ変わりであるかのような「いとしの彼女」が、後ろにいるからです。

女子はちがいますね。どこかのタイミングで「彼は彼の人生を、わたしはわたしの人生を、それぞれパラレルに生きるのみ」と思えますね。だから「角を曲がる」んでしょ?

「新海誠監督の『秒速5センチメートル』はぼくの映画です」と言えるのが男

ぼくは男なので、後ろを振り返るタイプの恋愛が、生理的にしっくりきます。

たとえば、新海誠監督の『秒速5センチメートル』なんて、ぼくのための映画だと思います。

小6くらいに好きになった女子のことを、20代半ばになるまでずっと引きずる男のお話です。高校生のとき、自分のことを好きになってくれた女子に、どうしても気持ちが入っていかず、その結果、彼女が彼に片思いをすることになっても、彼女のその切なく痛い気持ちに気づかず(気づいていても「おおごと」と認識できず)、ひたすら小6のときの初恋の女子を心の中で追い求める――これがまさに「相手に自分を見る」系の恋愛なのです。

 

この地球上の時間である「今」という時は、過去とはまったく独立に、つねに新しく生まれて、すぐに消え去るのだから、本当は、あるタイミングで「これまでありがとう。さようなら」と言ったほうがいいと思うのです。そう言えるのが、分別あるオトナだと思うのです。

でも男は、それがどうしてもできないのです。

ある日、ある時、彼女の中に「理想の自分」を見てしまったから。

(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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この記事を書いたライター

〜文筆家〜webに恋愛コラムを6000記事以上(ギネス級!)寄稿したweb恋愛コラムの第一人者。獲得PVもたぶんギネス級。コラムの受賞歴多数(小学館『Menjoy!』編集部より)。著書数冊(すべて電子書籍)。哲学者キルケゴールの「不安」や「寂しさ」を20〜30代女性に向けて極限までわかりやすくかみ砕いた「恋愛と人生」の指南書、『自分を愛する方法』を2020年8月中旬発売 FB Twitter

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