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2021年11月19日更新

西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第百七十一回目。

それでも恋がしたいんだ!/西山繭子

 

ベジタリアン、ヴィーガンという言葉は知っていましたが、ここ最近はさらにフレキシタリアン、レシタリアンという人たちがいると知りました。

 

フレキシタリアンは『基本的にはベジタリアンですけど、時々は肉も魚も食べます』で、レシタリアンは『ほとんどフレキシタリアンですけど、私たちのモットーは「少ない方が豊か」です』な人たちだそうです。

ほほう、なるほど!さすが多様性の時代ね!…なんて私が思うはずもなく、これを読んだ瞬間、頭に浮かんだ言葉は「うるせーよ」でした。何でもかんでもカテゴライズしやがって。こんなの、ただの嗜好じゃん。

 

私はいつも植物性食品を中心に摂っていますが、肉も魚も大好き。ただ毎日は食べません。それをわざわざフレキシタリアンとか、しちめんどくさいったらありゃしない!それでも何かにカテゴライズしろと言うならば、もう私はオバタリアンでいいです。それでお願いします。

 

そのオバタリアンに先日、20代男子が「西山さん、オアシスって知ってますか?」と尋ねてきました。

「オアシスって、バンドの?」「そうです。俺、少し前に映画館でオアシスのドキュメンタリーを見て、それ以来超ハマってるんスよ。ヤバくないっスか、オアシス」数年前までは、こういった若者言葉にさえイラっとしていた私ですが、今ではもう笑顔で「うんうん。そうかい、そうかい」と頷けるようになりました。

 

「西山さん、世代的に聴いたことあるかなと思って」「聴いたことあるどころか、武道館のライブ観に行ったよ」「えー!スゲー!超うらやましいっス!」そう興奮する彼に気分を良くした私は、さらに自慢しちゃおうと言葉を続けました。「しかもね、ジュンスカの宮田さんと行ったんだー」へへーん。いいだろー。得意満面の私に彼はきょとんとしながら言いました。「あのー、ジュンスカって何スか?」思わずかたまってしまう私。しばし若者と見つめ合います。「え、知らないの?」焦った私はジュンスカのヒット曲『START』を口ずさみます。「ほら、ローソンの」そう言って何度もサビを繰り返しましたが、その努力も空しく「知らないっス」とばさり。ああ、ジェネレーションギャップ。

 

以前も10代のダンサーの子に「マイケル・ジャクソンのコンサートに行ったことがある」と話すと、彼女はまるで玉音放送を生で聞いた人が目の前にいるかのように驚いていました。

「これがジュンスカ」と私はスマホでネット検索したものを彼に見せました。すると彼が着目したのは私のスマホ。「これ、iPhoneいくつスか!?」「え?5Sだけど」「5Sって使えるんスか!?」個人的には問題なく使えていますが、若い子からするとそんな古い機種を使っていることが信じられないらしい。「でも1月の誕生日になったら事務所の社長に新しいの買ってもらうんだー」「13スか?」「いや、SE」「そこは最新のいきましょうよ」呆れる彼に譲らない私。親子ほどの年齢差があるのだから、この価値観の違いは仕方がないこと。

 

しかし数日後、その彼がなんとiPhoneケースをプレゼントしてくれました。

「男の子にプレゼントもらうのなんて何年ぶりだろう~。嬉しい~。ひょっとして私に気があるの~?」とはしゃぐ私に、彼は笑顔でこう言いました。「西山さんのケース、すんげえ茶ばんでたんで」黄ばみではなく茶ばみ。オバタリアンがスマホを握りしめると、ケースはそのように変色するようです。

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この記事を書いたライター

日本の女優、作家。東京都出身。 大学在学中の1997年、UHA味覚糖「おさつどきっ」のCMでデビュー。 テレビドラマを始め、女優として活動。 最近は小説やテレビドラマの脚本執筆など、活動の幅を広げている。 著書に 『バンクーバーの朝日』 『色鉛筆専門店』 『しょーとほーぷ』 『ワクちん』 などがある。 オフィシャルサイト→FLaMme official websiteオフィシャルブログ→ameblo
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