代替不可能なものに色気を感じる
私たち人間がもつ最大の秘密は永遠だとキルケゴール<心理学>は言います。
なぜ生まれてきたのか、なぜ死んではいけないのか。なぜ私の容姿は「こう」なのか……こういった問いをおそらく誰しもが15歳くらい(まで)に抱いたはずです。そして、その後の人生において、「なぜ」と問う自分をうまく隠し、世間並みにうまく生きていく術を得てきたはずです。「世間的なこと」とは「みんなのこと」であり、代替可能なものです。
唯一代替不可能なもの、それが、各人が抱えている永遠問題です。それに触れたとき(あるいは、それに触れたと男が錯覚したとき)、彼は彼女のことを色っぽいと感じます。
男女逆パターンでわかりやすい例を挙げるなら、中学から大学までずっとラグビーで活躍してきたものの、大学最後の試合で敗退を喫し、それがきっかけで影のある男として生きるようになった男に色気を感じる女性がいますが、彼女は彼の「永遠」に触れた気がしたから、彼に色気を感じているのです。
(ひとみしょう/作家・キルケゴール協会会員)
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