男は恋をすればみずからの性欲について悩みます。したくてしかたないから悩むわけですが、しかしそれだけの理由で悩むわけではありません。「したくてしかたない」というのは表層的なことで、その奥には、女子のみなさんが知らない男の「心理学的」事情があるのです。
性欲と自信
男にとって「できるかできないか」というのは、自信に直結する一大事です。晴れてできれば自分に自信がもてますし、そうでなければ自信などもてないのです。いかに「自信を持つ方法」とか「自己肯定感を高める方法」という本を読んでも、自信などもてません。「できた」場合にのみ、男は自分に自信をもて、晴れ晴れとした気持ちで生きていくことができるのです。男にとって恋愛(結婚)とは、人生の根幹を左右する一大事なのです。
自分に自信のなさそうな男のことを、女子のみなさんは見向きもしませんね。たとえば、フリーターで社会的立場が弱く、収入も少ない男は、たいてい自分に自信をもっていません。
しかし、そういう男でも恋愛にいちるの望みを託します。バイト先のかわいい女子に対して「付き合ってほしいなあ。付き合ってくれれば人生に希望をもてて、転職先が見つかるかもなあ」と思っています。
しかし、彼女が付き合ってくれることはほぼありません(ね?)。多くの女子は収入の基盤がしっかりしている男性を選びます(ね?)。
その結果、彼はさらに絶望します。定職もない。収入も少ない。モテない。「やりたいこと」もできない。彼は絶望します。その結果、たとえば電車のなかで見ず知らずの他人を殺傷する事件を起こします。
「キモイ」と思うのは女子の自由ですが・・・
このように、人生に対する自信と「恋愛=性愛」は、男のなかでは分かちがたく結びついているので、男は恋愛と聞くと即、やれるかやれないかを思い、その結果やれないとさらに絶望するという負のサイクルを生きるしかなくなるのです。
恋愛に消極的な男(恋愛をあきらめているように見える男)というのは、自分が人生に絶望していることをこれ以上見たくない(再確認したくない)から恋愛しないのです。その代替行為として、アニメのなかの女子に恋したり、アイドルに夢中になったりするのです。そういう男を「キモイ」と思うのは女子の自由ですが、しかし誰だって絶望している自分を自覚しているうえに、さらにそれを直視しなくてはならない、といった状況は避けたいと思って当然ではないでしょうか。
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