
仕事に恋愛に自分磨きにと忙しい毎日を過ごす女性たちには、抱える悩みがいっぱい。
特に20代後半〜30代前半にかけて、カラダの変化に戸惑う女性も多いです。肌あれ、生理痛、疲れやイライラ、冷え性、便秘、腰痛、むくみなど…
このコーナーでは、産婦人科医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生に、女性の悩みについてお話をお聞きしました。
ここ何年か恋愛やセックスから遠のいてしまい、このままだと女としての魅力がなくなってしまうのではないか…と悩む30代女性が宋 先生に相談。
「31歳女性です。“恋愛していないと女性ホルモンが出なくなる”とよく聞くんですけど、恋愛と女性ホルモンは関係しているんですか?
私は前の彼と別れてからもう3年くらい人を好きになったり付き合ったりということがなくて、もし、このまま恋愛できなかったら女性ホルモンは枯れちゃうのかなって、女性の魅力がなくなってしまうんじゃないかって、すごく不安です。」
宋 先生:
恋愛する・しないが女性ホルモンの分泌量に影響を与えることはありません。
恋をしていなくても、彼氏がいてもいなくても、そんなことは関係なしに卵巣は淡々と働いて、女性ホルモンを分泌しているんです。
恋愛やセックスで分泌されるのは、女性ホルモンではなく、脳内物質や別のホルモンの間違い。
間違った情報がデフォルメされて都市伝説のように広まってしまっているんですよね。
女性ホルモンは、ストレスや自律神経の乱れに影響されることはあるけれど、恋愛が直接の原因にはなりませんから、恋愛すれば女性ホルモンが出るということはありません。
確かに、恋をしてキレイになる人が多いのも事実だと思います。
それは、恋をすることでキレイになろうとモチベーションが上がり、自分磨きを頑張る。毎日が充実して、自分に自信が持てイキイキとしてくるから。
恋をしてキレイになるというのは、気持ちの問題。女性ホルモンは無関係です。
それから、「女性はセックスでキレイになる」これも大間違いです。
信じている女性が多すぎます!
どんなにセックスをしたって、女性ホルモンは出ませんし、セックスをしたからといって美肌にもなりません。
もちろんセックスしてキレイになった、と実感している女性もいると思います。
ただ、女性ホルモンとの因果関係は誰も証明できませんし、すべての女性がセックスでキレイになるとは限りませんからね。
だから、セックスをしていないからキレイになれない、なんてことはありません。
恋愛やセックスが何もないよりはマシだからと、チャラい男に引っかかり傷付く女性も多いです。
マスコミの広めた「恋愛やセックスをすると女性ホルモンが増えてキレイになる」なんて風評に惑わされて、女性が傷付いたり、自信を失ったりすることはないんです。
世間や周りに流されないで、恋愛もセックスも、自分本位で決めていいんですよ。
参考文献:宋 美玄「女のカラダ、悩みの9割は眉唾 」