デリケートゾーンの臭いに悩んでいませんか?「しっかりと洗っているのにどうして…」と、不安を抱えている女性もいるのでは。漠然と悩んだり自己流で解決しようとしても、臭いは消えません。原因と正しいケアを知ることがデリケートゾーンの臭い解決のポイントです。
<目次>
デリケートゾーンの臭いに悩む女性の声
デリケートゾーンの臭いに悩んでいる女性は、決して少数ではありません。 ユニチャームが実施したアンケートでは、 約9割の女性が「悩んだことがある」と回答。 悩みの声を集めてみると、次のような切実なものが多く見られました。
・臭いが気になってスカートやショートパンツが履けない
・トイレでパンツを下ろすと「オエッ」となる
・自分のすぐ後にトイレに入る人がいると恥ずかしい
・満員の通勤電車内に乗るのが怖い
・エレベーターに人が乗っていると気になる
・カラオケや個室のレストランなど密室が苦手
・彼氏とのエッチが気後れしてしまう
デリケートゾーンの悩みは他人に気軽に相談しにくい面があるため、 ひとりで抱え込んでしまっている女性も多くいるようです。
男性は「気づいても言わない派」が多数
一方、男性は、女性のデリケートゾーンの臭いをどう思っているのでしょうか。 男性に行ったアンケートでは、 約7割が「女性のデリケートゾーンの臭いが気になったことがある」と回答。 しかし、多くの男性はそのことを彼女に伝えていないそうです。
つまり男性は、「臭いは気になるけど、彼女には言わない」という態度を取っていたわけです。 やさしい反面、女性としては恥ずかしい、そして申し訳ない気持ちになりますよね。
臭いの原因は雑菌の老廃物
では、そもそもデリケートゾーンはなぜ臭うのはなぜでしょうか。 原因は「雑菌の老廃物」です。 デリケートゾーンにいる雑菌が繁殖する際に排出する老廃物が、臭いの元になっているのです。臭いの元は「雑菌の老廃物」で、臭いのカギは「雑菌の繁殖」なのです。
雑菌が繁殖する理由
デリケートゾーンの雑菌が繁殖する主な理由は、「尿、汗、垢などの栄養が豊富にある」と「洗いすぎ」です。 それぞれについて解説します。
尿、汗、垢などの栄養が豊富にある
雑菌の繁殖には、エサとなる栄養が必要です。デリケートゾーンには、タンパク質が豊富なおりもの、尿、汗、垢、経血などがあり、 これらは雑菌の栄養になります。また、アンモニア臭の汗を出す「アポクリン腺」という汗腺が密集していて、 汗に含まれるアンモニアや皮脂なども雑菌の栄養になります。まさにデリケートゾーンは、雑菌にとって非常に居心地のいい環境なのです。
洗いすぎ
膣内にはデーデルライン桿菌(かんきん)という善玉菌がいて、膣内を酸性に保ち雑菌の侵入や増殖を防いでいます。 これを、「膣の自浄作用」と言います。
しかし、良かれと思って、膣内を過剰に洗浄するとデーデルライン桿菌まで流してしまい、自浄作用が低下してしまうのです。 その結果、雑菌が侵入しやすくなり、悪臭がするようになります。デリケートゾーンは、顔の皮膚よりも薄く非常に敏感。 臭いが気になるからといって、石けんやボディソープなど刺激が強いもので洗うことは、逆効果になってしまうのです。
正しいデリケートゾーンの臭い対策
デリケートゾーンの臭いを改善するには、雑菌を増やさないことが何よりも大切です。 そのためには、次のような対策が有効です。
雑菌の栄養を増やさない
通気性の悪い下着やジーンズなどは、デリケートゾーンを高温多湿にして、雑菌の栄養となる汗や垢が増えて、 雑菌が増殖する原因になります。普段身に付けるものは、通気性が良く、なるべく体を締め付けないラクな素材のものを選ぶようにしてください。
また、生理時にナプキンを長時間取り替えないことも雑菌を増やす原因になります。 ナプキンはキレイに見えても、雑菌が繁殖していることがよくあります。トイレに行くたびに交換するようにしてださい。
過度に洗いすぎない
デリケートゾーンを、洗浄力が強い石けんやボディソープで念入りに洗うことは逆効果です。 しかし、シャワーで流すだけでは垢などの汚れは落ちません。
そこでおすすめなのが、デリケートゾーン専用のケア用品です。低刺激で汚れをやさしく落とすのはもちろん、 商品によってはpH値も理想的な値に考慮されているものもあります。 ※デリケートゾーンはpH3~5.5(弱酸性)で洗うのが最も良いとされています。 通常の石鹸やボディソープの多くはアルカリ性のため、pHバランスが崩れ雑菌が繁殖しやすくなります。
特に、これまでデリケートゾーンの洗い方をあまり意識していなかった方は、この機会に試してみることをおすすめします。
臭いの原因が病気の場合もある
デリケートゾーンの臭いには、病気が原因になっていることもあります。
生魚のような臭いがしたり、おりものにも異常がみられたり(量が急に多くなった、いつもと色が違うなど)、 強いかゆみがともなう場合には病気の疑いがあり、淋病、膣トリコモナス症、性器カンジダ症などの性病や、 子宮内膜症、子宮頸がんなどの婦人科系疾患も考えられます。
病気が原因の場合、治療を受ける必要があります。 性病は相手にうつすリスクがあり、子宮内膜症や子宮頸がんは進行すると治療が非常に困難になることがあります。 気になる症状があれば、すぐに婦人科に行くようにしてください。
まとめ
デリケートゾーンの臭いには雑菌の老廃物が原因になっていて、尿や汗、洗いすぎなどが症状を悪化させてしまいます。 そのため、デリケートゾーンを高温多湿にしない、強く洗いすぎないことが大切です。 ぜひ上で紹介したケアを試して、気になるデリケートゾーンの臭いを解消してください!


出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]