おりものをふだんから意識してチェックしていますか?おりものは、体からの大切なサイン。おりものの色からも、体の状態を知ることができます。例えば、茶色のおりものの場合…子宮筋腫、子宮頸管ポリープ、子宮頸がん、子宮体がんなどの病気が隠れていることがあります。
そもそも正常なおりものって
おりものの色がいつもと明らかに違う、「茶色」だったらビックリしますよね。
みなさんご存じの通り、おりものは通常、透明か乳白色をしています。
ただし、おりものには膣内の粘膜や不純物など、さまざまな物質が混ざりあっているため、 ちょっとクリーム色をしていることも。
また、透明か乳白色をした通常のおりものでも下着について乾くと黄色に変わります。 そのため、おりものの色をより正確に知るためには、トイレに行ったときに、 トイレットペーパーについたおりものを確認することをオススメします。
茶色のおりもの、子宮の病気かも
さて、通常は、透明か乳白色のおりものが茶色っぽく見える理由には、血が混じっていることが考えられます。
茶色であっても月経直後なら心配ありませんが、 不正出血(月経以外で性器から出血すること)などによって、おりものの色が茶色に変化している可能性があります。
また、色の変化(茶色)とともに悪臭などを感じた場合は、次のような病気が背後に隠されていることも…。
・子宮筋腫
子宮を形成している筋肉の一部が変化してできる良性の腫瘍です。
・子宮頸管ポリープ
子宮頸管の細胞が何らかの理由で増殖してできる良性の腫瘍です。
・子宮頸がん
子宮の入り口の子宮頸部とよばれる部分から発生するがんです。 20代~30代の女性に急増しています。年間約9,800人が発症して、約2,700人が亡くなっています。
・子宮体がん
子宮内膜がんとも呼ばれるように、胎児を育てる子宮の内側にある子宮内膜から発生するがんです。 年間約10,800人が発症して、約2,000人が亡くなっています。
タンポンやコンドームが原因のときも
このように、茶色のおりものには病気が隠れている可能性があります。
その一方で、「膣内にタンポンを取り忘れた」「セックスのときにコンドームが外れて膣に残っていた」 といった理由でおりものが茶色になることもあります。
膣内に異物があると雑菌などが繁殖しやすくなり、おりものの異常な色(例えば茶色)や臭いの原因になってしまうのです。 自分で取り出せない場合は、病院で取ってもらうようにしてください。
また、茶色のおりものの原因には、疲れやストレス、過度のダイエットによるホルモンバランスの乱れなども考えられます。
まとめ
茶色のおりものの背景には、病気とは無関係のケースもありますが、深刻な病気が隠れていることもあります。 トイレに行くたびに茶色のおりものが気になったり、からだに異変を感じたりする場合は、すぐに婦人科を受診して医師に相談するようにしてください。
「茶色のおりもの」という、体からの危険シグナルに気づいてあげてください。 早め早めにケアをすることで、病気の場合でも治療はぐんとラクになるはずです。
関連記事はこちら>>ピンク色のおりものは病気のサインなの?)


出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]