フォアダイスと似ている病気
症状が似ている「病気」がある
フォアダイスは病気ではないため、放置していても問題ありません。 しかし、フォアダイスとよく似た症状があらわれる病気もあります。 その代表が、尖圭 コンジローマです。
(1) 尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマとは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスに感染することで発症する病気です。 ウイルスには主に性行為によって感染し、性器や肛門周辺にブツブツとしたイボがあらわれるようになります。
軽い痛みやかゆみが出る場合もありますが、ほとんど自覚症状はありません。 フォアダイスと違って相手にうつすこともあり、妊婦さんが発症すると母子感染の恐れもあります。
フォアダイスと尖圭コンジローマには、下記のような症状の違いがあります。
<フォアダイスの特徴>
・イボは小さく、すべて同じような大きさ
・痛みやかゆみはない
<尖圭コンジローマの特徴>
・イボの大きさはバラバラ
・カリフラワーやニワトリのトサカのような形をしている
・イボは徐々に大きくなり数も増える
・痛みやかゆみが出る場合もある
<見分けるのは困難>
これらの情報だけで両者を見分けるのは困難です。 万が一、尖圭コンジローマだった場合、相手にうつしたり、進行すると治療が難しくなることがあります。
そのため、気になる症状がある場合は、すぐに病院(男性なら泌尿器科、女性なら婦人科)を受診するようにしてください。 念のために、性行為も控えてください。
フォアダイスと似ている病気では、この尖圭コンジローマが第一にあげられますが、他にもいくつか似た症状があらわれる病気があります。
(2) 性器ヘルペス
性器ヘルペスとは、性器や肛門周囲などに、小さな水ぶくれができる病気です。主に性行為で感染します。
発症すると、最初は患部がヒリヒリしたり、むずかゆさを感じるようになります。 その後、2~10日で、1~2mm程度のかゆみを伴った赤いブツブツや水ぶくれができます。 強い痛みを感じたり、発熱することもあります。
性器ヘルペスは、抗ウイルス剤を使って治療することができます。 気になる症状があらわれたら、皮膚科や泌尿器科を受診するようにしてください。
(3) 毛嚢炎疹
毛嚢炎とは、小さく赤いブツブツがあらわれる皮膚の病気です。 陰毛部分にブツブツができている場合、この病気の可能性があります。
毛嚢炎は、ブドウ球菌という普段から皮膚にいる菌(常在菌)が引き起こします。 ムダ毛処理をして傷ついた毛穴から菌が侵入したり、汗を拭かずに不衛生なまましたせいで菌が繁殖したりして、症状があらわれることがあります。
初期には自覚症状はありませんが、悪化するとかゆみや痛みが出てくることがあります。 自然に治ることも多いため、ブツブツの数が少なければ治療の必要はありません。 ただし、ブツブツの数が多かったり、痛みやかゆみが強い場合は、皮膚科を受診するようにしてください。
最後に
男性器にできる白いブツブツは、フォアダイスの可能性があります。 フォアダイスは病気でもなく、相手にうつすこともないため、放置してもまったく問題はありません。
ただし、尖圭コンジローマのような症状が似ている病気もあるため、ブツブツが増えたり、大きくなったり、 痛みやかゆみなどがある場合は、すぐに病院に行くようにしてください。


出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
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