家族を看取った後は、喪失感だけでなく、これまでの日常が大きく変わる瞬間でもあります。
気持ちの整理が追いつかない中で、思いがけない事実に触れることもあるでしょう。
知らなかった一面を受け止めるのは簡単ではなく、戸惑いや混乱が続く場合も考えられます。
これまでの記憶との間にずれを感じたとき、負担が大きくなるかもしれません。
今回は、家族の死後に明らかになった事実に直面し、向き合い方を模索した体験談を紹介します。
亡くなった父の写真立てに違和感

父が亡くなり、私と妹は悲しみに暮れていました。
さらに父の遺言書に「葬儀に妹は来るな」と記載されていたのです。
わけもわからずショックを受けていた私。
そんなある日、亡くなった父の写真立てに、違和感を覚えます。
「なんか分厚くないか?この写真立て」
「元からこんな…だったっけ?」
(写真以外になにか入ってるのか?)
出てきたモノは…

裏蓋を外した瞬間、バサッと中から紙が出てきました。
それは父が残した手紙で、その内容に思わず背筋が凍りつきました。
書かれていたのは、想像をはるかに超える真実だった


「な…なんでこんな重要なこと、今まで黙ってたんだよ父さん…」
手紙は5枚もありました。
読み進めていくと、さらに驚くべき事実が続いていきます。
「…そういうことか
だから妹に葬儀に来るなと遺言を… 早く知らせなきゃ!」
手紙を握りしめ、私は駆け出しました。
私と妹は、母親が違った

「…え…」
手紙を読んだ妹は言葉を失いました。
驚くのも無理はありません。
私は、父と前妻の子だったのです。
前妻は病気でこの世を去っていました。
妹の母親は、父の後妻

私が物心つく前に父は再婚。
そして妹は、叔父と父の後妻との間に生まれた子どもでした。
父を裏切った後妻は妹を残し、叔父と再婚したのでした。
叔父夫婦が、遺産を狙う可能性があった

私の母親はとうの昔に亡くなったと聞いていましたが、妹の母親は生きています。
しかも親戚から聞いたところ、叔父は事業に失敗して金に困っているそうです。
つまり、父の葬儀に妹が行った場合…。
叔父夫婦が妹が相続する金を狙う可能性があるのです。
父が、妹に葬儀への出席を禁じた理由がここにありました。
亡くなってもなお、父は妹を守ろうとしていたのです。
本当に父の葬儀に来た、叔父夫婦は…

そして父の読み通り、叔父夫婦は父の葬儀にやってきます。
ゾッとするような行為をし始め、親戚たちも白い目で見ていました。
しかし妹は父の遺言通り、葬儀には来ておらず、被害に遭うことはありませんでした。
大好きな父は亡くなってからも私たちを守ってくれていたのです。
父の優しさに触れた私と妹は笑顔を取り戻し、今は穏やかな生活を送っています。
最後に
まずは、知った内容を時間をかけて受け止める姿勢が大切です。
事実と自分の感情を切り分けて書き出すことで、混乱が少しずつ落ち着く場合があります。
また、良かった記憶と受け入れがたい面を分けて考えることも現実的な方法です。
気持ちの揺れが大きいときは、信頼できる相手に限定して話すなどの配慮も必要でしょう。
無理に納得しようとせず、自分のペースで整理していくことが重要です。
作画:紋
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに、個人の特定を避け記事化しています
