飲食店では、多くの人が気持ちよく過ごせるよう、予約や案内のルールが設けられています。
しかし、恋人同士の来店で気が大きくなり、周囲への配慮を忘れた行動を取ってしまう人もいます。
今回は、横柄な態度で店に押しかけたカップル客と、その対応に追われた店員の体験談を紹介します。
クリスマスディナー当日

クリスマスの夜、お店に駆け込んできたのは私の幼なじみです。
店長も明るい笑顔で出迎えてくれました。
「いらっしゃい、待ってたわよ」
「いえ…あの…キャンセルしてすみません…」
申し訳なさそうに頭を下げる彼に、店長は優しく声をかけました。
「いいのよ、事情は真琴さんから聞いてるわ、大変だったわね」
幼なじみは最近、彼女からひどい裏切りにあったばかりなのです。
気になりながらも、私は店長と幼なじみのやり取りをそっと見守っていました。
気分転換

「…はい、でも本当に俺1人だけでも来てよかったんですか?」
不安げに尋ねる幼なじみに、店長は明るく答えます。
「こういうときは食べて飲むに限るわよ」
「さぁ座って!美味しいディナーを用意してるから」
幼なじみは目に涙を浮かべ、感謝の言葉を口にしました。
(洋介…気分転換になるといいけど…)
予約客は全員来たはずなのに

「あ〜マジ腹減ったわ」
「今日は特別なクリスマスディナーなんだって!楽しみ〜!」
店の外から、聞き覚えのない声が響いてきます。
(あれ…外から声がする)
(でも今日はご予約限定のディナーだし、ご予約のお客様は全員来られたはずなのに…?)
幼馴染の名前で予約

「川野洋介で予約してるんだけど〜」
思いがけないカップル客の来店に、私は言葉を失いました。
「…申し訳ございませんが、そちらのお名前ではご予約を承っておりません」
俺が言ってやる

「はあ!?なに言ってんの?意味わかんないんだけど!」
声を荒らげる彼女の横から、彼氏が前に出てきます。
「どきな、俺がガツんと言ってやるよ」
凄みを利かせて詰め寄る彼氏に、私は思わず身構えました。
「俺は客だぞ!」

「おい、俺は客だぞ!さっさと入れろよ!」
「この前は予約なくても入れただろうが!!」
凄まじい剣幕で怒鳴る彼氏に、私は完全予約制であることを伝えます。
「あぁ!?んなの知らねぇよ!」
話を聞く気配は、まったくありませんでした。
無理やり入店

「ねー、あんたウザいよ?そこどきなよ。邪魔なんだけど〜」
うんざりした様子でため息をつく彼女に、私は怯まず告げます。
「ご予約のない方はご遠慮いただいております」
「申し訳ありませんがお引き取りください」
それでも聞く耳を持たない2人は、私を押しのけるようにして店内へ押し入ろうとしました。
いかがなさいました?

「いかがなさいました?」
凛とした声とともに、店長が私と2人の間に割って入ります。
「この人、ここの店長じゃん!」
彼女がハッとした様子で声を上げると、彼氏の顔から、みるみる血の気が引いていきました。
以前乱暴な態度をとったときに、店長から痛い目を見せられているのです。
ほら見なさいよ!

彼女は店長が現れても怯みません。
「ね〜川野洋介で予約入ってるでしょ?」
店長はその問いに「ええもちろん」とゆっくりとうなずきました。
浮かれた表情を浮かべる彼女を、店長は静かに見つめます。
「え?あなた…」
「川野様とのご予定を、キャンセルされたのでしょう?」
幼馴染と対面

「えっ!?な、なんでそのこと…」
言葉を失った彼女は振り向いた瞬間、顔面蒼白になりました。
「洋介!?なんでここに…!」
後ろには、自分が裏切った恋人である幼なじみが立っていたのです。
彼女は幼なじみとの予約はキャンセルし、浮気相手とこの店を訪れました。
しかし幼なじみから事情を聞いていた私と店長は、彼女の分だけをキャンセルし、幼なじみは店内に招いていたのです。
幼なじみは彼女をギロッと睨みつけ…その目には復讐心が宿っていました。
最後に
接客の現場では、理不尽な要求や感情的な言動に直面することも少なくありません。
そのような場面では、店のルールに沿って冷静に対応し、1人で抱え込まないことが大切です。
また、恋人同士だからといって非常識な行動が許されるわけではありません。
お互いを思いやる気持ちは周囲への配慮にも表れるものです。
誰もが安心して利用できる環境を守るためにも、相手への敬意を忘れない行動が求められるでしょう。
作画:竹村風
※この記事は一部AIを使用し作成しています
※Grapps編集部が独自に収集した実際の体験談をもとに、個人の特定を避け記事化しています
